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一斉にぱくりとパンケーキを口に入れる｡
｢どう？どうよ！｣とわくわくしたように聞いてくるが､答えてくれるのは蝉の声だけである｡
みんななんとも言えない味と食感に無言になった｡
やがてめいくが皿を置いて口を開く｡
｢はっきり言っていい？あんまり美味しくない！｣
｢ええ！？いや､でも子どもは好きだろ！なぁ､どうよ？陽｣
俊平とAがお互いの間にいる陽に目をやると､陽は二人の顔を交互に見ながら､ぼそりとつふやく｡
｢……はる､おじいちゃんのお好み焼きの方が好き｣
｢ハハハ！それおやっさん聞いたら喜ぶぞ？｣
｢ふふ｡おじいちゃんのお好み焼きは世界一だもんね？｣
｢うん！｣
ポンポンと俊平は陽の肩を叩き､Aも微笑ましそうに陽の頭を撫でる｡
陽の感想は他の子どもたちも同意だったようで｡
｢………………｣
｢あれ？｣
｢………………｣
｢あれー？｣
雫と大地も無言で箸とフォークを置いてしまった｡
｢子ども寄りに寄せた割には､お好み焼きにも､パンケーキにもどっちつかずというか……｣
｢あれー？｣
｢そうそう！若手ミュージシャンがさ､大御所に気を使って結局中途半端なコラボってあるじゃん？そんな感じ！｣
｢それすっごいわかる！｣
｢めいくさん的確……！｣
Aと俊平はそれそれ！とめいくを褒め､礼も納得いく喩えに指をさして頷き賛同した｡
｢上手いこと言うね！ハハハハ！｣
思わずツボって爆笑した俊平だったが､恨めしい目で蒼介が肩に手をやると､瞬時に謝る｡
｢ごめん！｣
｢まあタバスコかければ？普通に食べれるし！｣
｢コンセプトは悪くないと思いますよ？もう少し何とかすれば……改良の余地ありです！ほら甘くないクレープとかもあるわけだし！｣
｢うん……そうだな！まだまだ､伸びしろがあるってこった！｣
｢蒼ちゃんも先生も前向きだね｣
こうして､第一回(？)新メニュー試食会は幕を閉じたのでありました｡
そして､その日の夜｡
店は閉店の時間となり､最後の客を送り出すと､銀治は鉄板を整えながら蒼介に釘を刺した｡
｢前向きなのはいいけどよ｡お前がやってんのは､思いつきの見切り発車ってんだよ｣
納得いかないなと蒼介が少し不貞腐れると､二階から子どもたちを先頭に俊平とA､めいくが降りてくる｡
子どもたちは綺麗に横一列に並び､銀治に向き合うと俊平は真ん中に立つ大地の肩に手を置き合図をだした｡
｢はい､せーの！｣
｢｢｢おじいちゃんの､お好み焼き作ってください！｣｣｣
｢よろしくでーす！｣
｢お願いします！｣
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とも(プロフ) - 楽しかったですー(^ー^)!!!今後の続きも楽しみにしてます♪ (2021年9月12日 0時) (
レス) id: ff2a1100bf (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんGirl(プロフ) - 待っていました！ありがとうございます！ぜひスローペースになってもいいのでぜひ続けて書いてください！ (2021年9月8日 16時) (レス) id: 651e60b3e1 (このIDを非表示/違反報告)
はろ。(プロフ) - たのしみに待ってます！ (2021年9月8日 1時) (レス) id: 553ee9b60b (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 優衣之助さん» コメントありがとうございます！少しスローペースになるとは思いますが､頑張ります(´∀｀*) (2021年8月18日 20時) (レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
優衣之助 - 待ってました！いやーこの後の物語も楽しみです！待ってます！頑張ってください！ (2021年8月18日 1時) (レス) id: 6e2a5698bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年8月18日 0時
