11 ページ19
｢みんなのおかげで､やっと始められる｣
二階へ戻り､改めて俊平はこれからの一歩を踏み出すために､みんなを前にして話を切り出した｡
｢陽のこと｡みんなにも見ててほしい｣
｢うん｣
蒼介が頷くと､Aと礼､めいくも同じように頷いた｡
｢みんなと一緒なら､俺強くなれそうな気がする｣
｢……てことは？｣
｢……みんなんちに､お世話になります！｣
そう言って俊平が頭を下げると､蒼介は大きくガッツポーズし､めいくも｢やった！｣と声を上げる｡
｢大地､陽も一緒に住むって！｣
｢｢いぇーい！！｣｣
｢よろしく！｣
｢よろしくお願いします！
……で？二人はどうするの？｣
めいくは礼とAの顔を交互に見る｡
それと同時に､蒼介と俊平も二人を見た｡
｢……たった数日間､みんなと一緒にいただけで､雫がこんなにも成長するなんて｣
雫の頭を撫でながら､礼は先程の光景が浮かぶ｡元々優しい子ではあったけれど､あんな風に誰かの悲しみに寄り添ってあげる姿を見たのは初めてだった｡
｢少し悔しいけど……｡でも､俊平さんを見てて思ったんです｣
｢……俺を？｣
｢私も……みんなと一緒なら……成長出来るのかなって｣
｢ってことは……！？｣
｢……ここでお世話になります｣
｢はい決定ー！｣
｢よろしくお願いします！｣
｢お願いします｣
礼と俊平がそう挨拶をする中､Aは少し俯いて考えていた｡
｢それでそれで？Aは？｣
｢私は……もう少しだけ､考えさせてください｣
｢あれー……？｣
｢私も､ここでお世話になりたい気持ちでいっぱいです｡だから､今は仮決定という事で､お願い出来ますか？｣
｢全然……！全然OK！｣
｢やった！｣
わーい！と子ども達も嬉しそうにハイタッチをする｡
蒼介の思い描いていたシェアハウス計画が､ようやく形になったのだ｡
｢これでみんなん家になったぞー！！｣
蒼介がわしゃわしゃと俊平の髪をかき回し､俊平はそれを嫌がりながらも笑顔が溢れる｡
ようやく｢にじや｣も､｢みんなん家｣として新たな一歩を踏み出した｡
時には､立ち止まりそうにもなるけれど｡
みんなと一緒ならきっと歩いて行ける｡
第6話
｢#どこまでもずっと
そばに居るから｣
……To be continued
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 519人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とも(プロフ) - 楽しかったですー(^ー^)!!!今後の続きも楽しみにしてます♪ (2021年9月12日 0時) (
レス) id: ff2a1100bf (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんGirl(プロフ) - 待っていました！ありがとうございます！ぜひスローペースになってもいいのでぜひ続けて書いてください！ (2021年9月8日 16時) (レス) id: 651e60b3e1 (このIDを非表示/違反報告)
はろ。(プロフ) - たのしみに待ってます！ (2021年9月8日 1時) (レス) id: 553ee9b60b (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 優衣之助さん» コメントありがとうございます！少しスローペースになるとは思いますが､頑張ります(´∀｀*) (2021年8月18日 20時) (レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
優衣之助 - 待ってました！いやーこの後の物語も楽しみです！待ってます！頑張ってください！ (2021年8月18日 1時) (レス) id: 6e2a5698bc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年8月18日 0時
