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｢じゃあ……そういうことなら……｣
｢黒崎さん｣
蒼介の言葉を遮ったのは､礼だった｡
Aも礼の後ろに控えながら､こちらを見上げてくるいつきに優しく笑う｡
｢うちは託児所ではありません｡いつきちゃんだけをお預かりする事は出来ません｣
｢……は？｣
｢私達はここでの生活を始めたばかりで､いつきちゃんを受け入れてあげられる余裕はありません｣
｢確かにネットの書き込みには､一泊から大歓迎と書いてあったかもしれません｡ですが､仮にいつきちゃんだけをお預かりしたとしても､万が一いつきちゃんの具合が悪くなった時､何かトラブルがあった時､私達は責任を取れません｡守るべき立場である､お父さん｣
｢…………っ｣
｢あなたが一緒にいなければ｡いつきちゃんだけをお預かりする事は､決して出来ません｡これは､いつきちゃんを守るためにも繋がります｣
Aは黒崎の目を真っ直ぐに見てそう諭した｡
子どもに何かあった時､最後には親が子どもを守らなければならない｡いつきだけをここに泊まらせ､万が一のことがあって連絡が取れないなんてことになれば､最悪の事態にもなりかねないのだ｡
いつきには可哀想なことをしてしまうけれど｡
｢ごめんね､いつきちゃん｣
｢ごめんね……｣
礼とAがいつきと目線を合わせるようにしゃがみ謝ると､いつきはまた俯いてしまう｡
そして礼は言葉を続けた｡
｢それから､先程は｢今日のところは｣と濁しましたが､ご覧の通りこの家には､もうお二人が入居出来るスペースがありません｣
｢あっ､いやそれは……｣
｢はっきりとお断りしといた方が……っ！｣
蒼介がやんわりと受け入れようとするも､礼は小声で遮る｡
後でごちゃごちゃ揉めてしまうより､正直に伝えた方がいいと思ったからだ｡
｢どうぞ､お二人で話し合って､今後の夏休みの過ごし方をお考え下さい｣
｢……話し合う？そんなことが出来ればこんなところには来ない｣
｢……え？あの､どういうことですか？｣
俊平がそう聞くも､黒崎は咄嗟に出てしまった言葉だったのか､気まずそうに先を話そうとはせず黙り込んでしまった｡
その様子にAは少し心配そうに黒崎を見て､礼はふぅ……と息をつくともう一度いつきに目線を合わせて屈んだ｡
｢いつきちゃん｡お父さんと､もう一度お話してみて？｣
｢話が違うな｡家族募集しといて門前払いとは､とんだ偽善じゃないですか｣
｢いや､そういう訳では……｣
｢娘が､私に初めて行きたいところがあると言ったんだ｣
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とも(プロフ) - 楽しかったですー(^ー^)!!!今後の続きも楽しみにしてます♪ (2021年9月12日 0時) (
レス) id: ff2a1100bf (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんGirl(プロフ) - 待っていました！ありがとうございます！ぜひスローペースになってもいいのでぜひ続けて書いてください！ (2021年9月8日 16時) (レス) id: 651e60b3e1 (このIDを非表示/違反報告)
はろ。(プロフ) - たのしみに待ってます！ (2021年9月8日 1時) (レス) id: 553ee9b60b (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 優衣之助さん» コメントありがとうございます！少しスローペースになるとは思いますが､頑張ります(´∀｀*) (2021年8月18日 20時) (レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
優衣之助 - 待ってました！いやーこの後の物語も楽しみです！待ってます！頑張ってください！ (2021年8月18日 1時) (レス) id: 6e2a5698bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年8月18日 0時
