キミが光 ひかりヒカル〜武蔵編〜

18 K side 検診 ページ18

佐「先日は お疲れ様でした。」

相変わらず 硬い挨拶だよ。
いつもの 診察室。

。。。。。。。。。
朝から仕事が入ってた太輔は

藤「ごめんｯ/// 時間ないから もう出るわ。」
俺の 検温だけチェックすると･･･

藤「ヒロ、ご飯食べてお薬ね、じゃ･･･ﾁｭ//」
(そう言うオマエ、朝抜きじゃん)
。。。。。。。。。

てな訳で、今日はマネが付き添い。
一緒に来て 控え室で待ってりゃイイのに
『車で待ってますから』だって。
余計な仕事を 増やしてんだよな･･･俺。

簡単な診察を終えると

佐「あちらで お茶でも･･･」

隣の 超豪華ホテル並の 待合室へ誘われる。
マネ待たせてるのが 気になったけど
今日は さのっちに聞きたい事があり･･･。


佐「そうそう、お茶碗。どうですか？
もう 使われました？」

ティーカップに 熱いお湯を注ぎながら
聞いてくる。
何気に投げてくる 変化球に 動揺させられる。

「えｯ！･･･つ、使いましたよ･･･」

佐「そう。それは良かった。あのお茶碗は･･･
お二人の大切な お土産ですもんね･･･ﾌﾌ」

どうも さのっちには調子が狂う。

佐「今日は･･･先日の検査結果を
お伝えしますね。」

甘い香りが立つ 紅茶の入ったカップを
テーブルに置く。
そうだった･･･京都に行った元々の理由。
俺の目が どんな状態なのか･･･治るのか。


佐「北山さん･･･残念ですが 右目の視力は
回復を 見込めないようです。」

俺の様子を伺いながら ゆっくり話す。
(･･･あぁ･･･やっぱりな)
前から感じていた事とは言え
軽いショックを受ける。


佐「ただ･･･左目の方は･･･
これからの治療で 良い状態に戻る可能性も
･･･あるようです･･･。
とにかく 今は ･･･
なるべく穏やかな気持ちでいられる様に。
北山さんが なさりたい事を、思う事を、
我慢せずに･･･やって行きましょう。

後は･･･僕の仕事です。
北山さんのサポートは･･･僕がやります。」


(穏やかに、やりたい事を、我慢せずに)
何か･･･残り少ない命を宣告された患者に
言う様なセリフじゃん。。
そんな事を思う マイナスな俺を潰し･･･

「わかりました。さのっち、ヨロシク。」

俺は さのっちを信じると･･･
決めてるんだから。

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