はむ・ハム・チェリー 3

96 F side トライアスロン 2 ページ27

「ヒロ、はぁｯ、ヒロｯ//」

「ん、んんっ//
ふっ、じっ、んぁｯ！」


濡れた瞳が 必死で コッチ 見てくる。

《洞窟》のナカで 繰り返される
前進、後退のたびに
顎は上がって 瞼はギュッて 閉じられるクセに

何度も、何度でも

黒く濡れた瞳は 俺を映そうとする。





そう。

俺を･･･ 見て。

いま、燃える《洞窟》のナカを探検してんのは
俺 だから。






『ぢっ、ぢぢっ//』

脳内に フラッシュする
もけもけのカラダ、ピンと 張った髭。

アタマの中のソレ も 愛おしい。

ちっちゃくてカワイイ ヒロ だ。


けど、
目の前で 甘い声を漏らして 揺さぶられながら
懸命に しがみついてくるヒトも、ヒロ だ。

俺の 唯一、リアルな ヒロ。



.



「あっあっ、はぁｯ、ああｯ//」

イルカの 尾ビレみたく
上下に 波打つ 俺の腰。

抑えようとしてた 呻き声が
次第に 開いたままの口から 流れ出す
甘い喘ぎに 変わって。



「はぁぁ、んああ、たぃｯ、すｯ、んぁ」


ドルフィンの動きが 速まるのに合わせて
左手の《レバー》速度も 速めて
ギアを《ロー》から 次第に上げてけば。


「はぁっ、あっあっ、たぁ、たぁ、たぁあｯ」


やっと《太輔》って 呼んでくれた
強情な 恥ずかしがり。

ちゃんと 呼べてないのが
俺の《エントツ》を いっそうデカくする。

今のヒロは それどこじゃない んだよね。




「なっ、もっ、あっあっ たぁｯ、イっ あっ」


小刻みに 震えるムチムチの太腿が
俺の腰に 合図してくる。



「ひｯ ろｯ、んっ、俺もっ、いっ しょｯ

ナカっ うけ、とめっ てｯ」


ヒロの《レバー》を《トップ》に 入れて。

俺の 泳ぎも最速で 波を打つ。





「たぁぁあああーーっ･･･ あっ･･･あっ」

「ひｯ、んっ、んんーーっ、んっんっ」


部屋中に響く ヒロの甘く切ない 叫びが
放出中の 俺を
耳から、脳から、肌から また 煽ってくるけど


(今 煽られても･･･ チョイ 無理だから)




タクシー乗ってから マラソンし続けた
俺の心臓 も、

ヒロの《ギアレバー》を 調整しながら
ひたすら イルカになって 泳いでた
俺のカラダも もう スタミナ限界。

空港から ずっと続いてた
《同時トライアスロン》。



「ﾊｧ ﾊｧ、ひ･･･ろぉ･･･」

ヒロの《スス》と 俺の《スス》で
ぐちゃぐちゃになるのも 気にしないで
上下する腹筋の上に 脱力する。




ヒロの 欲しかったモノ･･･

俺が 求めてたモノ･･･



指の先まで 満たされた

･･･ シアワセ。

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