61 N side ステージ 4 ページ10
結局・・・
転倒した後、俺達4人だけで歌い繋いだ。
みつ、ガヤ、たま抜きの・・・『運命〇〇〇』。
ガヤに 右手を引かれ センターステージから
はけていく みつ・・・
離れていても わかる
小さく開いた口から小刻みに漏れる荒い息。
眉を寄せ 辛そうな 悔しそうな・・・
(どこか傷めた・・・?)
(派手に転んだから・・・?)
(歌えなかった事に 責任感じてる?)
いや、でも しゃんと顔は前を向いてる。
光の中から 暗闇へと見えなくなる
小さな背中を 見送りながら・・・
(大丈夫、任せて。俺だって守れるから。。)
。。。。。。。。。
客席から 何か飛んできたのが 見えた。
ガヤも たまも 気付いてたよね。
俺の前にいた5人みんな 気付いてた。
・・・みつ を除いて。
その何かが 先頭の みつ目がけて
真っ直ぐ向かうのが分かる。
(ヤバッ!!)
たまの 右手が見え・・・
振り返る みつの顔が見え・・・
前方へ 飛ばされる様に倒れる二人が見え・・・
宮田に続いて トレインのまま
焦る気持ちを抑え みつ達に 近づく。
(みつ・・・たま・・・)
列から外れて 二人を助けるつもりで・・・。
北「(い・・・け、行け//)」
みつの 口が動くのが 見えた。
倒れたまま 俺達4人の方を見て・・・
(正確には 見てる様な視線で・・・かな)
あ・・・バカじゃん。
今 俺がやらなきゃなんないコト。
みつを 助け起こすコトなんかじゃない。
歌い続けながら・・・
みつ達の横を ローラーで駆け抜けた。
センターまで走り着いて 振り返る・・・
手を伸ばす みつ・・・
その手を取る ガヤ・・・
みつが 一番必要とする その人の手。
(あの手が 俺なら良かったな)
(俺だって・・・)
胸に かすかな苦い痛みを感じながら・・・
起き上がる みつに安心した。
。。。。。。。。。
みつを 守る為に
今、俺がやらなきゃなんない事・・・
精一杯 歌うこと
精一杯 踊ること
ライブの成功に向けて
ひたすら走ること・・・だよね
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作者名:来蜜 | 作成日時:2016年10月19日 14時