キミが光 ひかりヒカル〜年の瀬編〜 3

88 Y side 自主練 1 ページ27

クリスマスの夜以来･･･

深夜の 自宅パーチーで
みつが 倒れて 以来･･･



俺達は 何事も なかったかの様に
年越しに向けて 詰め込まれた スケジュールを
こなしていた。


それまでの 数日間に
みつに 起きた 怒濤のアクシデント･･･

太輔の 外泊に 始まり、
その間の みつの 苦悩、変化を
結局、俺は 見てるしか なかったけど･･･

最終的に みつは《失くす》事で
自らの 平静を 保つという選択を した。。




.


「ﾊｯ ﾊｯ/// 千賀、悪りぃ。
もっかい さっきのステップ 見せて？」

「ＯＫ// ･･てか、みつ あんま無理しないで。
少し 休んだら？」


今日は スタジオを借りてもらい
自主的に 付け焼き刃の 練習を している。
ぎりぎりに 決まった
明後日の カウコンの 曲練だ。

みつの 骨折以来
ローラーの曲は やってない。

俺的には まだまだ 無理しなくても と
思うんだが

『皆んなが 出揃う中で
俺達は コレってのを 見せとかなきゃな。
やぱ 原点の ローラーは 外せねーだろ。』

みつの 言ってる事に 間違いは ない。
ただ、言ってる 本人に 不安があるだけで。



「ﾊｯ ﾊｯ ﾊｯ･･･ 千賀、もっかい･･･ﾊｯ ﾊｯ」

「･･･みつ ･･･もう･･･」

午前中から 始めた 練習。
踊り慣れてる 自分達の 曲じゃなくて
JUMPの 曲だ。
歌詞から 覚え込む。
意地でも 完璧に こなしたい という
みつの 意気込みが 伝わってくるんだが･･･


「ﾊｯ ﾊｯ ･･･ もっかい//// 」


両手を 膝に置いて 肩で息する みつに
スッと 近寄り 腰を抱え込む 太輔。

「･･･ ヒロ ･･･ 約束しただろ？ 無理しない。
千賀も 困ってんじゃん。」

「･･･ﾊｯ ﾊｯ ･･･でも ･･･」

太輔に 諭されても まだ納得いかない 顔。

「･･･みっちゃん、そろそろ お昼にしよ？
な？ 俺らも 疲れたしさ、休憩させてよ？」


俺が テーブルへ 移動し
ローラーを 脱ぎだした事で
みつも 渋々 練習を 中断して
テーブルへと 滑ってくる。


「やっと お昼ですね///
実は 僕も お腹ペコペコ だったんですよ//」

佐野先生が すかさず みつに 寄って来る。
今日は 自主的な 練習なのに
それでも 先生は 朝から 同行していた。

そっと みつの脇に 体温計を 挟んでる。


『今朝から 宏光 少し熱あり。
無理しない様に 頼む。』


家を出る前に 太輔から入った グループLINE。

《失くす》事で 取り戻した
みつの 平静すら･･･ 不安定で 脆い物だと
思い知らされる。

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