キミが光 ひかりヒカル〜年の瀬編〜

20 K side やらなきゃ 1 ページ20

「よこーさん･･･
あと ･･･15分 くらい？」


「んー ･･･ そうだな。
ギリまで 粘って 20分 てとこ かな･･･？」

「･･･ そか ･･･ ･･･ んしょｯ//」


重だるい 腕に 力を込めて
身体を 起こす。

「あｯ！ まだ 寝ときなって///」

「いや ･･･ どしても 挨拶しとかなきゃ//
･･･ さのっち、これ、外してよ。」


身体を 起こした 途端、
世界が ぐるりと 回る。

「っわｯ//// 」

「北山さんｯ//」

ほら見ろ と言いたげな よこーさんに 構わず
さのっちに 点滴を 外して貰う。


俺が ゲロゲロ 吐いてる間に
マネ と 優馬が 挨拶回り してくれた。

行ける状態じゃなかった とは言え、
やっぱ 楽屋挨拶ナシは 有り得ない。

もう 撮影開始まで 時間が ない。
それでも 行っとかないと いけない 人が。

今日 同じチームで 共演する Gさん。


クイズ形式の このバラエティ番組で
ずっと 正解を し続けてるが 故に
なかなか チーム共演者が 見つからない 人。

一緒に 組んで
万が一 、自分の 不正解のせいで
Gさんの 連続正解の 記録が
途切れでもすれば ･･･ バッシング必至だ。


その《当て馬》役が 俺と 優馬･･･な訳だ。
あくまでも 俺は
《当て馬》になるつもりは ねー けど。


吐き 切って ･･･

嘔吐の 心配は 無くなった。
えずいても ･･･ 吐く物が ない。

(もう ･･･ 動けるだろ ･･･動かない と///)



「優馬、悪りｨけど ･･･ Gさん とこ･･･
もっかい 一緒に 挨拶 行ってくれる か？」

「いいですよ// 」

「みっちゃん！ 俺も 入り口まで 行くわ。」

「あ// 俺も 入り口まで ･･･」

よこーさん と、マネ までが
付いてくる と 言い出す。

大袈裟だから と 断るのに 聞いてくれない。


「みっちゃんに 付いてかないと ･･･
俺が 心配 過ぎて ･･･ もたないわ。
今日は ぴったり付いて 離れないからね。
覚悟 しといてよｯ// ･･･」

同じく･･･ と 横で 頷いてる マネ。




正直 ･･･

出来るもんなら 今すぐ 帰りたい。
なんて 思ってる 弱っちい 俺が いる。

この 部屋を 出た 正面の部屋に ･･･
《あの人》が いる。

これから《あの人》と 同じ 空間で ･･･
同じ 空気を 吸うのかと 思うと
それだけで 息が 止まりそうだ。

「･･･ぅｯ//･･･ ふｯ//」

「･･･みっちゃん？
･･･ 大丈夫。傍にいるから。」


(ダメだ// 余計な事 考えるな//
･･･ やらなきゃ！ ･･･ 大丈夫･･)

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