キミが光 ひかりヒカル〜聖海獣編〜

9 桃side 次第に 2 ページ9

「休憩 入りまーす！」



「北山クン、休憩。楽屋 行きましょ。」

すかさず 翔クンが 彼を 連れ出そうとする。


「あ！ 俺も！ 楽屋オジャマしたいな///」

いつの間に 仲良くなったのか。
宇宙まで 付いて行こうとする。


「あ？ ･･･んー ･･･よしっ！ おいで。」


3人 仲良く 出て行く スタジオの 入り口。
待っていたかの様に
彼らに 付いて出て行く人影が 二つ。

撮影中、ずっと 見てた？
付き添い？ マネージャーだったか？

(･･･過保護な アイドル･･･？)


彼には 分からない事が 多い。。


でも 俺は 気付いてる。

小さい身体で 魅力的な 演技をする 彼から
･･･目を離せない 自分がいる事を。


。。。。。。。。。

「桃李クン！ 凄いですよ！ 北山サンとこ」


休憩中。
彼の 楽屋から 出て来た 宇宙が
興奮気味に 喋り掛けてきた。


「北山サンの楽屋、メンバーさんとか
お医者さんとか、マネージャーとか･･･
いっぱいの人で ビックリしました///

やっぱ アイドルの人って 違うのかなー。」


素直に 驚きを 伝えてくる 宇宙。

いや･･･おかしいだろ。
ドラマの撮影に 同じグループのメンバーが
見学に来るか？

余程 仲のいい グループなのか･･･？

お医者さん？

「･･･北山クン･･･調子 悪いとか･･･？」

ボソッと 思った事が 口から出てしまう。

「･･･！ ！･･･桃李クン もしかして･･･
北山サンの事･･･歳下だと 思ってません？」


俺が《北山クン》と呼んだのを
鋭く 気付いた 宇宙。
目上の人を 俺は《クン》呼び しないから。

そこで 初めて 知らされた。
小さな 《七五三》の彼が･･･
俺より 三つも 歳上だってこと。

(初日に 気付いて 良かった･･･)

それから 俺の中での 彼の ポジションは
《北山サン》･･･となった。



気をつけて 見ていれば･･･
クランクインからの 3日間
北山サンには マネージャー以外に
必ず 誰かが 傍にいた。
現場の 隅にいるか、楽屋で待機しているか。


後で聞いた 宇宙からの情報では

初日に いたのは メンバーの 横尾サンと
事務所専属の 医師。

二日目は メンバーの横尾サンと 二階堂サン。

三日目には これも メンバーの 藤ヶ谷サン。



これは どう考えても おかしい。


撮影中、カメラが回っていない時は
冗談を言ったり ふざけ合ったり
耐えず 明るい 北山サン。

(今度 詳しく 聞いてみよう)


そう 思った 翌日から･･･
暫く 北山サンの 撮影は ･･･なかった。

10 桃side 会えなくて 1→←8 桃side 次第に 1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す