キミが光 ひかりヒカル〜聖海獣編〜

25 Y side 隠さない 1 ページ25

「バタバタして･･･
すみませんでした･･･」




みつ を 太輔に任せて リビングへ。


「横尾サン！ 北山クンは？」

心配MAXで 聞いてくる 翔。

初めて訪れる 家で 構いもされず
リビングに 放置されていた彼らの顔は･･･

何とも言えない 戸惑いと不安をまとって
はいたけど･･･
怒りは 全く感じられなかった。




「あの･･･」

短い沈黙を 破ったのは 桃李クン。

「北山サンは･･･どっか 悪い んですか？
･･･俺達 ･･･帰った方が ･･･？」


(･･･あぁ ･･･だよな)




当然、予想される質問が ストレートに
俺に ぶつけられる･･･

こんな事なら、下手な小細工しないで
始めから 正直に 話せば良かった と
悔やまれる。

そうすれば ･･･
みつを あんな目に 遭わせる事なかったのに。




「･･･いや！ ホントに すみませんでした。
気を悪くしましたよね･･･

もし･･･良ければ ･･･嫌じゃなかったら･･･
このまま 予定通り･･･
一緒に 食事してやって貰えませんか？」



「でも！ ･･･北山サンは ･･･？」


「もう暫くしたら･･･みつ ･･･
北山も･･･コッチ来れると 思うので。
あ、心配は ないんです。大丈夫です。

今は 太輔が･･･あ、藤ヶ谷が 付いてますし
すぐに 落ち着くと思います。

それまでに･･･俺から 事情を･･･
説明させて 貰えますか･･･？」



ずっと 立ちっぱなしだった3人を
ソファに 案内する。

置きっ放しのラッコとブランケット･･･

(あ、コレ･･･///)

先日の リムジンで
みつが 大事そうに 抱えて寝てた ヤツだ。

敢えて ラッコを そのままにして･･･
その場所は 主の為に 空けておく。

(早く ･･･戻ってきて///)




「先に 飲み物だけでも･･･」

これから食事だと言うのに
コーヒーは ないだろう。

買ってきた袋から ビールを取り出し
テーブルに 並べる。
コップは ･･･後で いいか。




さて･･･これから･･･
口ベタな俺には 荷が重いと 思うんだが･･･

言える こと、言えない こと を
頭で 振り分けながら
みつの 病気について
桃李クン達に 話し始める。



丁寧に･･･ 誠意を持って･･･
･･･嘘は もう つかない。

26 桃side 隠さない 2→←24 Y side 待ち侘びて

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す