キミが光 ひかりヒカル〜尾張編〜

9 Y side 提案 3 ページ9

今日も 俺が一番乗り。
まだ誰もいない楽屋の
テーブルに 紙袋を置く。

今日の差し入れは《肉巻おにぎり》だ。
朝から 牛肉を焼いて 甘辛く味付け。
あくまでも･･･薄味に･･･だ。

おにぎりのご飯には ゴマとジャコを入れた。

･･･みつ･･･食べれるとイイけど･･･。



しばらくして、宮玉が入ってきた。

「はよー･･･」

特に会話もなく、鏡の前の椅子に座る たま。
その横に 荷物を置く 宮田。
会話がなくても 二人の間には
何か通じるものがあるようだ･･･。

宮田が 鞄から 雑誌を取り出して
たまに渡している。
当然の様に 受け取る たま･･･会話はない。

廊下が 騒がしくなった･･･と思えば
ニカと千賀が 入って来る。

「おはよー// やっぱ みつ まだ来てないわ。
よこーさん、みつはぁ？」

(ニカ･･･だから まだ来てないっつーの//)




･･･熱･･･下がったんだろうか･･･


「･･･おはよ･･･」

待ち侘びた 小さな人影が
入口に立つ 太輔の後に 見えた//

「みーつー♡ 熱 大丈夫？ 下がった？」

「キタミツ、ソファに座りなよ//」

にわかに 活気づく 楽屋･･･
やっぱり･･･みつ･･･だな。

「はよーっス// 」

(うわ!! 声･･･カスカス//)

太輔を見る。
自分の口の前で 人差し指を バッテンしてる。
(･･･触れてやるな･･･ってとこか)

熱は 無さそうだし･･･
俺の差し入れ 食べられそうだな。

。。。。。。。。。

楽屋の片隅で･･･
音声さんに イヤモニをセットして
貰ってる みつ･･･ ･･･痩せたな･･･
思わず 視線を逸らす。


バラエティの収録に イヤモニ･･･
それを決めた 番組スタッフさんは
凄いと思う。。

みつがMCを続ける為に そこまで
手間と 人手を割く事を 厭わずやってくれる。
最悪、他のメンバーに 交代させるって
手もあるのに･･･。

みつ のトーク力が 欲しかったからか･･･
あるいは･･･みつ の気持ちを考えてか･･･。

きっと、自分の為に そこまで
スタッフさん達に 迷惑を掛けてる事
みつ は申し訳ないと 思ってる･･･絶対。

なら･･･俺は みつの気持ちが 上がる様に
動くだけだ。

「差し入れあるからさー･･･
･･･今のうちに お腹入れとく？」

皆の 注意をこっちに向かせて･･･
テンション上げて･･･部屋の空気 変える。

みつ も･･･
セット済んだら おいで。
みつの為の『横尾デリ』･･･なんだから。

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