キミが光 ひかりヒカル〜尾張編〜

17 F side 羽根 7 ページ17

高速を降りて
交差点の 信号待ちで
急いで渉にLINEを送った。

『4時頃には そっち着く』


助手席の 紙袋を見る･･･。
プレゼント用の包装をしましょうと
言われたけど･･･
照れくさくて 普通にケースに入れて貰った。

密かに 俺のペンダントトップと
お揃いデザインの フェザーバングル。
あれなら 濡れても平気だし。

まだ傷跡が目立つ内は
オーストリッチのバングルかな。
あれなら傷口に触れても 痛くないだろう。

。。。。。。。。。

宏光の 驚く顔が 早く見たくて･･･
マンションの エレベーターを待つ時間も
足踏みしてる俺･･･どんだけ//

ホントは 一緒に 行きたかったんだよな。





ガチャ/// ･･･ ･
･･家のドアを開け･･･

(？？？)

「た、太輔か！？ 救急車、救急車!!」

履いてたブーツを 脱ぎ飛ばし
リビングへ駆け込む･･･
そこに･･･

宏光の特等席、若草色のソファに
グッタリと横たわる その主。
スマホ片手に 真っ青な顔で震える 渉。

(なに？ 何があった？)

「渉ｯ/// どしたのｯ!!」

宏光に 駆け寄り 息が止まりそうになる。
髪の毛も 顔も ベトベトに汚れてる。
･･･吐いた？

左胸に 掌を乗せ 口元に顔を近づける。
呼吸は･･･してる。
心音も･･･普通みたいだ。

救急車、救急車と うわ言の様につぶやく渉。
俺は･･･迷わず 佐野先生に 電話する。
コールを待つ間･･･

「･･･ヒロ、ひろみつ？」

軽く 頬をはたく。

『はい。佐野です。
藤ヶ谷さん、どうしました？』

俺からの電話が 単なる挨拶なんかじゃ
ないことは 佐野先生の方が･･･判ってる。


自分も その現場には いなかった事、
かなり吐き戻してる事、
呼吸、心拍は 苦しそうでない事･･･
微熱が 昼くらいからあった事、
意識は ない事･･･

佐野先生が聞いてくるままに
出来るだけ的確に 返答していく。

少し･･･沈黙の後･･･

『わかりました。
こっちに来て貰うより
僕が行く方が 早いでしょう･･･。

体温下がらない様に 部屋ごと暖めて･･･
もし また吐いたら 喉詰まらない様に･･･
僕が行くまで 目を離さないで下さいね。
･･･藤ヶ谷さん･･･大丈夫です。』


佐野先生から 電話を切る。
急いでるんだ･･･。

俺も･･･

「渉、手伝って。佐野先生来るから。
･･･大丈夫。」

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