キミが光 ひかりヒカル〜尾張編〜

13 K side 羽根 3 ページ13

(･･･ウマそな 匂い･･･)


香ばしい 香りに起こされる。

「･･･んー･･･ 太輔･･･」

俺の大好きなふわふわの ブランケットを
ギュッて 抱きしめ 頬を擦り寄せる。

若草色のソファで 目覚めた 俺。
カウンターの向こうで動く 人影･･･。
(･･･今 何時だっけ？ 朝ご飯？)

「･･･たー いーすーけー」

俺の呼び掛けに･･･こっち来る･･･。
太輔･･･(！！！！)･･･じゃないｯ///


「なーにー？･･･ｸｽ// ･･･起きたんだ。
みっちゃん 寝ぼけてんの？」

(!! そだ !! よこーさんだ･･･留守番だっ//)

「うぇｯ/// ち、ちがっ!!」

一気に 顔から蒸気が噴き出す///

「･･･よく寝てたね。 もうお昼だよ。
気分はどう？ 熱 計っとこっか。」

･･･ごめん･･･よこーさん･･･。
こんなに「母」してくれてんのに
太輔と間違ったわ･･･。太輔にも･･･ごめん。

「よこーさん、そんな心配しなくても･･･
俺、絶好調だわ。よく寝れたし。」

(ただ･･･見えないだけで･･･)

俺の頭を わしゃわしゃってして
勝手知ったる･･･って風に
テーブルの上の箱から 体温計を取り出し
俺の脇に挟む。

前の家で使ってた薬箱のまんま
リビングのテーブルに置いてある。


「･･･イイ匂い するんですけどー♪？」

よこーさんの作る 昼ご飯に
気持ちを奪われながら 大人しく
体温計が 鳴るのを待つ。

ﾋﾟﾋﾟｯ///♪ ﾋﾟﾋﾟｯ///♪

37度･･･

「･･･大丈夫ー。へーねつ。」

カウンターに向かって 報告。
と･･････つかつかと よこーさん･･･
こっち来るよ//

俺の手から 体温計を取り上げて

「ふーん･･･
みっちゃんの平熱は 37度 なんだ･･･
ふーん･･･」

めっちゃ 気まずい。。。

「ね、寝起きだから･･･」

「･･･ ･･･その冗談･･･却下!!」

結構マジで 怒ってる･･･？
上目遣いに よこーさんを見上げる。

「･･･んもぅ// ･･･みっちゃん ズルい。」

止めてた息を プッて吐き出して
困った様に 笑う よこーさん。

「さ、お昼ご飯 にしよ。
食欲あるんなら 心配ないでしょ。」

カウンターから 香ばしい香りを 運んでくる。
《チキンのハーブ焼き》ってよ//

いそいそと ソファから起き出して
ソファを背もたれに テーブルに向かって
座りなおす。

しかも《ドリア》もあるってよー♪

皿ごと食う気満々の 俺に
ふぁさり と肩にかかる ブランケット。


「･･･無理 しなくてイイからね」

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