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009 鍛錬の5舎 ページ10

「ここだ」

 中国風の大きな門を通ってスタスタと歩くと、広い闘技場に出る。

「おぉ!(ワクワク」

 私は目をキラキラとさせて反応する。

「猿門さん!……その人は?」

 赤い服と長く細い三つ編みが印象的な男性がこちらへ来る。

「13舎の新入りらしい。誰かと手合せさせようと引っ張ってきた」

 ふぁ!?手合せ!?

「そうですか……なら、その役は自分が……!」

「オウ、頼んだ」

 (´・ω・`)マジカヨ……

 最近は体を動かしてないからゼッタイ無理!あと私弱いし!!あと私女!女だから!

 あ、でも体動かしたから捕まったんだ。

 弱くないから捕まったんだ。

 フード被ってるから女なのか男なのか不明なんだ。

 ____(^q^)オワタ

「いつもと同じ10分な。勝敗はあんまし関係ねぇから、本気出してやれよ」

「ハイッ!」

 威勢の良い返事ですね。尊敬します。

 すると早速男性は闘技場に下りる。

「オマエもさっさと行け、32番」

「はーい」

 私も闘技場に下りる。

 闘技場の外は5舎を支える柱などに囲まれていて、天井はない。

 地面は砂岩(?)でできていて、蹴りやすい。

「始め!」

「セアッ!」

(速い____!?)

 いきなり飛んできた鋭い蹴り。

 それを上体を反らして避けると、その後の蹴りもステップでかわすか、後ろに受け流す。

(……ホント久しぶり。これだけ戦えるヒト……♪)

 私は大のヒト嫌いだった。

 だけど_____

「強いヒトは好きだよ。私」

 顔の横を通り過ぎた足を掴み、その勢いで地面に叩き付ける。

「ンなッ!」

 驚いているのはこの男性だけではなく、猿門さんもだ。

 男性は受け身の姿勢を取っていたため、大きな怪我にはつながっていないようだ。良かった。

「ふぅ……結構疲れるわね、コレ」

 少し動いただけで汗が流れてくる(大した量ではないが)。

「……シッ!」

 また鋭い蹴り。先ほどに比べ速さが増している。

「クッ!」

 さすがによけきれず、体の前でクロスさせた腕に足を当てさせる。

 かなりの威力があり、あたったところが痛む。

 ____さすがにこれが続くとマズイな。次で決めよ……

 私はまた同じスピードで飛んできた蹴りを小さく避け、空いている腹に向けて一つ蹴りを入れ「ストォォォップ!」ようとしたところでやめた。

(早く帰りたい早く帰りたい早く帰りたいゼッタい怒られるよこれ早く帰りたい早く帰りたい早く帰りたい)

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白夜狼 - とても面白い作品でした!ところで一つ気になったのが、『夜桜』ではなくて『四桜』ではないでしょうか? (2018年11月15日 21時) (レス) id: baf811e79e (このIDを非表示/違反報告)
くろくろ(プロフ) - リンさん、コメントありがとうございます!! (2017年11月21日 21時) (レス) id: a73440cd59 (このIDを非表示/違反報告)
リン - とても楽しかったです!! (2017年11月21日 19時) (レス) id: baf9cf8c73 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くろくろ | 作成日時:2017年10月31日 6時

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