貴方達の幸せは俺の幸せ (ページ31)

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一昨日入院していた部屋に入ると
さっき採血をしてくれた看護師さんが待ち構えていた

看護師
「輸血を投与するための、点滴をとりますね.」

そろそろ針刺されるの慣れそう

1回で取れて、輸血の投与が始まった

土田
「松村さん、今日の採血の結果です. 先日もお話しした通り芽球という白血病細胞が増えています. 一昨日は10%だったものが14%に増加しています
なので1日でも早い治療をオススメします」

頭が真っ白になった

やっぱり良くないじゃないか
何が前向きに良いイメージを持ってだ

でも先生も滝沢くんも悪いわけじゃない

そうしたらもう先生や滝沢くんに判断を委ねるしかない

そんなことを色々な情報でパンクしそうな頭で考えていると俺を見かねて滝沢くんが口を開いた

滝沢
「松村、早く治療をしてもらおう. 先生、最初の治療は入院が必要なんでしたよね？」

土田
「そういうことになります、松村さんの仕事的には大丈夫でしょうか」

滝沢
「今日から6日ぐらいでしたら何とか調整はつけることができます、その後は今すぐには調整はつけられません」

土田
「わかりました、そしたらこのまま入院して今日から治療をおこないましょう. 松村さん？松村さん？」

2人の会話をぼーっとしか聞いていられなかった

今日から治療？

今あるすべての語彙力が欠如したかのように
喋ることが出来なかった

そんなに、俺なにか悪いことでもした？

居ると信じてやまない神さまに問いかけた

ふと滝沢くんが隣に座って肩にふれた

滝沢
「松村！大丈夫、松村は絶対良くなるよ. 担当マネージャーには上手く言っておくし5人にもスケジュールが変わったとしか言わない. 松村だけの取材は少しずらそう. でもすぐに治療をするのであれば両親には言わなければならなくなった、僕から電話しよう、いいね？」

口調は優しく、何だか滝沢くんが言うなら大丈夫かな
って思えてきた

「すみません、何から何まで. ありがとうございます」

そう言うと滝沢くんはタブレット端末と携帯電話を持って病室を出て行った

土田
「松村さんの事を考えてくれている良い方ですね. あと今から治療するからと悲観的にならないで下さい. すぐに治療した方が効果が得られる可能性が高いということです」

もう頷くことしか出来なかった

そんな俺を見て先生もちょっと困った顔をしていた