mission102 ページ23
youside
しばらくの沈黙の後、何故か自分の首筋が痛むことに気づいた。
指を首筋のところに持っていくと、どろりと濡れた感触がする。恐らく、凛月君に突き付けられた刃物で切れてしまったのだろう。
(シーツ汚れちゃうな…)
そう思いながら血で汚れてない方の手で凛月君の背中をさすっていると、急に両手を掴まれた。
A「凛月、君?」
凛月「…っ!少し、黙ってて。」
そう言って凛月君は私の首に顔を近づけ…
A「…っ!?」
血が滴っている私の首筋を舐め始めた。
A「んっ…!凛月、くん、何…して…?」
凛月「…」
問いかけても凛月君は何も答えてくれないがその赤い瞳は"黙れ"といいたげにこちらを見据える。
A「…ぅ、」
(そんな目されたら、なんも言えないじゃん…)
しばらくされるがままにされていたが、気が済んだのか凛月君が顔をあげた。
凛月「はぁ…、あんたの血、薄い。栄養足りてない。だから食べろって言ってるのに。」
(顔をあげてそうそう文句言われた…!?)
凛月「とりあえず、その残り食べてよ。…血は止めておいたから。」
凛月君は先程持ってきたシチューに視線を移し、立ち上がった。いや、それよりも…
A「血…止めといた…!?」
私は思わず自分の首筋を鏡で見てみる、が…
(本当だ…!傷が治ってる…)
それどころか傷跡ひとつもなく、ほんとに斬られたのかすらも怪しくなってくるほど私の首は綺麗だった。
…ひとつの赤い跡を除けば。
(なんだろ、これ…虫刺され?)
いつの間に刺されたのだろうか…と鏡を見ながら首を傾げていると
凛月「…キスマークも知らないとか…本当に無知なんだね。…まぁ、昔の俺程じゃないか。」
何故か凛月君に呆れられた。
A「きす、まーく?」
(そんなもの、渉に聞いた事も、本で見た事もない…Knightsの皆に聞いてみようかな…)
頭を悩ませていると凛月君がため息をついて口を開いた。
凛月「なんでもない。…話は変わるけど、俺達朔間一族は北部では有名な貴族でね。あんたの知ってる五奇人が出身なんだけどさ。」
凛月君は立ち上がってこちらを見ずにこう言った。
凛月「朔間零…俺の兄は何度死んでも絶対に朔間家の人間として生まれ変わるっていう呪いがかけられてるんだよね。」
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リューゲ(プロフ) - yudukim0110さん» 励みになります!頑張ります! (2023年1月8日 4時) (レス) id: ab9e6bad9c (このIDを非表示/違反報告)
yudukim0110(プロフ) - 凛月くんが安定のかっこよさ🫶紅郎さん敵だけどかっこいいんだよな、惚れちゃう。いや毎回終わるタイミングが完璧なんですよ!続き楽しみにしてます😋 (2023年1月7日 21時) (レス) @page30 id: 114e667087 (このIDを非表示/違反報告)
リューゲ(プロフ) - @yudukim0110 コメントありがとうございます!!こんな駄作を面白いと言って貰えてとても嬉しいです😭紅月は強者として出したかったんです😊凛月君の夜型個性は消しちゃいましたが吸血鬼っぽく見せれるように頑張ります😊 (2023年1月6日 0時) (レス) id: ab9e6bad9c (このIDを非表示/違反報告)
yudukim0110(プロフ) - ここで紅郎さんが来るか。。!毎回面白くて尊敬です🫠はい、吸血鬼っぽいです。。。(笑) (2023年1月5日 19時) (レス) @page29 id: 114e667087 (このIDを非表示/違反報告)
リューゲ(プロフ) - @ひーちゃん ありがとうございます!更新の励みになります!!これからも頑張ります! (2022年11月27日 18時) (レス) id: ab9e6bad9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リューゲ | 作成日時:2022年11月27日 17時