5人の怪盗と生きる宝石第2幕 (ページ31)

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凛月side

天祥院｢ああ、今日の紅茶は北部から仕入れた物なんだ。北部出身の君にとっては懐かしいものだと思うよ。｣

そう言ってニコニコとこちらを見つめる皇帝。

腹立つなあ。そんなことを言う為に俺を呼び出した訳じゃないだろうに。

凛月｢…俺さぁ、人目につかずこの城に来る為に早朝から馬車を捕まえてここまで来たんだよねぇ。｣

天祥院｢…というと？｣

凛月｢さっさと話終わらせてさっさと帰って寝たいから早く本題に入ってくれない？｣

天祥院｢うん、僕も話を長引かせるつもりは無いよ。それに…早く帰りたいのは彼女…Aちゃんに会いたいからかな？｣

凛月｢は？｣

天祥院｢ああ、君には言ってなかったね。"生きる宝石"と呼ばれるあの子の本名はAちゃんって言うらしいよ。可愛い名前だよね。｣

凛月｢…へぇ〜、そーなんだ、初耳。｣

動揺を顔に出さずに俺は北部から仕入れたという紅茶を啜る。

(なんであの女の顔も知らないはずの皇帝があの女の本名知ってる…？皇帝は…あの女の事をどこまで知ってるわけ…？)

天祥院｢あれ、？あの子の名前知らなかったんだね？てっきり愛着が湧いてるかと思ってたのに。｣

凛月｢は？何言ってんの？俺あの女の事嫌いなんだけど。生きる宝石とかよく分からないけどあんたにKnightsで面倒みろって言われなかったら追い出してるところだけど。｣

そう。俺は嫌いだあの女…Aの事が。

理由は分からない。でも、あの全てを見通すような瞳が苦手だ。

天祥院｢ふぅん。それは助かるよ。あの子は時期に僕のモノになる。君達に愛着を持たれちゃ困るからね。｣

君達、ねえ…

天祥院｢まあ、というわけで。"1週間後"だ。｣

凛月｢……！？予定よりも早くない？俺、まだ準備出来てないんだけど。｣

天祥院｢本当はすぐにでもこちらに持ってきて欲しいものだけどね。準備を含めて1週間だよ。僕も、本当はもう少し君達に預けておく予定だったんだけどね、事情が変わったんだ。君ならできるだろう？｣

有無を言わせない圧を感じ、俺は紅茶を飲み干して席を立った。

凛月｢はあ、…わかった。1週間後ね。｣

天祥院｢ああ、"1週間後にKnightsを裏切り、生きる宝石を僕の元へ連れてくる。"それが君への任務だよ。宜しくね、朔間凛月くん♪｣

その時の皇帝の顔は、怖いくらい笑顔だった。

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英智さん出る度に紅茶飲んでんな()

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