Rainbow 2ndStory (ページ10)

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sidePink

香水とタバコと酒の匂いが入り混じって臭いこの空間で、甘ったるい声を出してる女の相手。
向いてるとは思う。俺は。
でも気持ち悪くてしゃあないわ。
ふと濵ちゃんを見ると入口の方に目をやってて目が合わんかった。
なんやねんあの馬。
なんかあったらあかんからいつでも見とくわな☆とか言うてたクセに！
ほんなら入口側におった黒服から声がかかる。

『non、指名だ。』

「了解です。」

えぇ、行っちゃうの？なんて声をかけてくる女に愛想笑いして黒服に案内された席に行く。

「nonでーす。ご指名ありがとうございます！」

って声を掛けながら席についたら意外な人物がおった。

神「あら、写真よりもイケメンね。よろしくね、non君。」

思わず神ちゃん！なんでおるん！？って言いそうになったら

神「私は虹美！休みができたから大阪から遊びに来ちゃった。」

ってやんわり制される。
それからしばらくお話をしてたらお酒のメニューを見てた神ちゃんがびっくりする一声をあげる。

神「この店ってブラックパールおいてるの？」

ちょっ、神ちゃん、それって3500万するやつやろ？
流石に頑張りすぎちゃうか！？
俺が焦ってるのも露知らず、代表がすっ飛んでくる。

『えぇ、この間ちょうど手に入りまして。まさかお客様、卸して頂けるのですか？』

神「じゃあそれ頂戴。これ、non君の売上になるのよね？」

『はい、もちろんでございます。』

神「じゃあそれと、シャンパンタワー。」

『かしこまりました。ありがとうございます！』

そう言って代表はすっ飛んで準備をしに行った。
その間に小声で神ちゃんに話しかける。

「ちょっ、神ちゃん、そんな金使って大丈夫なん！？」

神「うん、昔ちょっと貯めてたお金が残ってたから。今はもう全部淳太が出してくれるから使い道ないしさぁ？」

えげつない。
あまりの高額のお酒にターゲットもあんぐり状態。
濵ちゃんに至っては俯いて肩を震わせてる、
あの馬笑ってやがる。
そのあとこっち見ながら口パクで

《よかったな、これでお前がNO.1や》

って言うてきた。
いや流石に神ちゃんの財布が心配やわ。
だからこんな重そうなカバン持ってたんか…。
現金一括払いなんか余計おっかないわ。笑

神「ふふ、ホストも楽しいものね？」

こんな可愛い女がこんな高い金のシャンパンを卸してるの見たらそら嫉妬するで。
さっきからNO.1にすごい顔で睨まれてるもん。
のんちゃん怖ーーーい…。