☆誰にも言えない私の秘密3 (ページ19)

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ひろ兄ちゃんがマグカップをふたつ持って

こっちに戻ってきた。

宏光「誰にも相談しなかったのは悪かったと思ってる。でも、7人で話し合って決めた結果なんだ」

「…私は」

ひろ兄ちゃんに伝えたかったことは

こんなことじゃない。

私が伝えたかったのは…

「…ひろ兄ちゃん」

宏光「ん？」

「私ね、ずっとひろ兄ちゃんの背中を見て、追いかけて、ひろ兄ちゃんの姪っ子としてじゃなくて、1人の大人として、ひろ兄ちゃんとお仕事出来る日をずっと夢見てきた。そしてその夢が叶った。今の職場には私がひろ兄ちゃんの姪っ子だって知ってる人は萌希以外誰もいない。それに知っていても、私を一人の人として見てくれる。それが…どれだけ嬉しいことか実感したんだ」

誰かの七光りじゃなくて

自分で掴み取った夢

そこで輝き続けること

それは並大抵なものじゃない

それを知ることが出来たのも

ひろ兄ちゃんのおかげだ。

「ひろ兄ちゃん…ありがとう」

今までずっと

引っ張ってくれて

時には冷たく突き放して

現実を見させてくれて

それでも、温かく受け止めてくれて

私にとってひろ兄ちゃんは

憧れの人だから。

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