チャンス(side:Mukuro) ページ28
「ぐっ……！！」
初めてイェーガーに有効打を与えた雲雀恭弥を、その場の全員が信じられない思いで見つめている。
先ほどの雲雀恭弥の様子を見るに、彼がイェーガーの動きを予測できたようには思えない。
かといってあの瞬間攻撃を反射で避けることなどほぼ不可能。
それなのに、何故イェーガーの攻撃を避けられたのか。
考えられるとすれば。
「雲雀は以前、一度だけイェーガーと交戦したからな。
そこで何かしら得るものがあったのかもしれねえ」
晴のアルコバレーノが冷静に状況を分析していた。
確かに雲雀恭弥は一度イェーガーと戦い、その攻撃を凌いでAを守りきっている。
今の切り返しも、そこで培った経験が活きていると言っても良いかもしれない。
けれど、「一番」は違う気がした。
具体的に何が、とは言えないけれど。
「……！！」
イェーガーは攻撃されたことに相当衝撃を受けているのか、殴られてからの一瞬、体勢を立て直すのが僅かに遅れた。
雲雀恭弥はすかさず鎖をイェーガーに巻き付け、力任せに地面に叩きつける。
イェーガーはまたもワープをしなかった。
背中から地面に叩きつけられたイェーガーはカハ、と苦しげに息を吐くも、やはりそれでは決定打に至らない。
そもそもイェーガーたち復讐者に「死」という概念があるのかどうかも怪しいところだ。
ここは手っ取り早くボスウォッチを破壊してしまうのが得策。
「雲雀恭弥、早くボスウォッチを……！」
僕が彼にそう呼びかけるや否や、イェーガーは鎖の拘束から逃れると一気に雲雀恭弥から距離を取った。
そのイェーガーの口からは、ゼェゼェと、息切れの声が漏れている。
今の攻防で疲弊したのだろうか。
ならば、やはり好機だ。
仕留めるならば今しかない。
僕は血の滴り落ちる腹を手で押さえて、ぐっと槍を構えた。
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しおぽん - くっそぅ！お幸せに一生爆発しててくれぃ！！ (2022年2月3日 22時) (
レス) @page45 id: 6db5cc4293 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 最高です雲雀さんお幸せに！！！！！！！ (2021年12月28日 22時) (レス) id: 6f7b9e6ac6 (このIDを非表示/違反報告)
まくすうぇる(プロフ) - 神作であることに間違いない。最の高。ごちそうさまでした！！！！ (2021年5月29日 16時) (レス) id: db51d70f74 (このIDを非表示/違反報告)
ひの - 連載当初から好きで、今も時折見に来てしまいます。これから先、何年経ってもきっと見に来てしまうと思います。この作品に勇気をもらったこともありました。素晴らしい小説をありがとうございます。 (2021年1月13日 1時) (レス) id: 8fc5acefd4 (このIDを非表示/違反報告)
たなきと(プロフ) - 久しぶりにREBORNの小説を読みたくなって、適当に漁っていたら素晴らしい作品を見つけてしまった・・・他の作品とか作っていたら読みたいと思ったのですがアカウント消してしまったのか出てこないのが寂しかったです・・・素晴らしい作品をありがとうございました！！ (2020年7月26日 22時) (レス) id: 8ad013a52b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りり | 作成日時：2017年7月23日 19時
