暗転 ページ40
今日も恭弥くんは学校に来ていなかった。
い、いいもん……わかってたもん……
しかしまあ、これで恭弥くんにメールをする口実ができたわけだ。
あまりにもどうでも良い内容を送ると無視される可能性があるから、言葉はしっかり厳選せねばなるまい。
今何をしているのか、どこにいるのか。
これは聞いてもはぐらかされるだろうから、却下。
いつ戻ってくるのか、無理はしていないか。
……私は母親か？……却下で。
恭弥くんがいない間の並中(主に私)に関する報告。
これだ、これしかない。
恭弥くんが並中を離れている間に起こったあれやこれを報告すれば、きっと彼も食いついてくれるだろう。
フフフ、パーフェクト。
我ながら完璧だ。
とりあえずメール画面を開いて文章を打ち込む。
『こんにちは！
恭弥くん、最近学校に来てないですけど、もしかして風邪ですか！？
並中は綱吉くんたちも来てないみたいですけどそれ以外はいつも通りですよ。
つまり私も元気いっぱいです、だからもし恭弥くんが風邪ならおみまい』
に、と打ち込みを続けようとしたところで、背後からにゅっと手が伸びてきた。
驚いて携帯を手放してしまう。
カツンッと音を立てて携帯が地面に落ちた。
伸びてきた手が私の口を塞ぐ。
え、なにこれ、やばくないか？
慌てて口を塞ぐ手をのけようとするが、直後、頭に電流が走ったような感覚に襲われる。
それを最後に、私は気を失ってしまった。
＊＊＊
ガタンッと揺れる感覚で意識を取り戻した。
私はまだくらくらとする頭を抱えようとして、ふと体を拘束されていることに気づく。
(え？また……？)
自分の今の状況を顧みて、骸との出会いを思い出していた。
ただあの時のように足枷はなく、ついでに言うと口はガムテープか何かで塞がれている。
そして、狭い。
暗くて何も見えないが、異様に狭い空間に押し込められている気がする。
その上、左肩に僅かな熱を感じる。
それにより誰かがもう1人、私の隣にいることを悟った。
「んむむ……」
駄目だ喋れない。
隣の人はまだ意識を失っているのか、ピクリとも動かない。
暖かいから死んではいないと思うけど、状況が状況なだけに心配してしまう。
とにかく拘束は体を縛るもの1つだけだ。
かつての骸の助言を思い出しながら、ひとまず拘束を解くことにした。
その瞬間、またしても狭い空間が大きく揺れた。
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りり(プロフ) - みーさん» お楽しみいただけているのでしたら嬉しいです！これからどんどん絡みを増やしていきたい…ので頑張ります！！ (2017年4月22日 20時) (
レス) id: 9b4824fc1d (このIDを非表示/違反報告)
みー - あぁーー！！！萌える展開ごちそうさまです！続き楽しみに待ってます！ (2017年4月22日 18時) (レス) id: 042acd99ca (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - liar@嘘つきさん» 多分このすれ違いはしばらく続きますw 応援ありがとうございます！完結まで頑張ります！ (2017年4月10日 22時) (レス) id: 9b4824fc1d (このIDを非表示/違反報告)
liar@嘘つき(プロフ) - 主人公ちゃんと雲雀さんのすれ違ってる感じが良いですね！良いねボタンがあったら50回以上押してたかもw これからも無理せず頑張ってください (2017年4月10日 22時) (レス) id: fa6b5c8eda (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - さにー☆彡さん» ありがとうございます！平日の更新は不定期になりますが、頑張ります！ (2017年4月9日 19時) (レス) id: 9b4824fc1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りり | 作成日時：2017年4月8日 0時
