沢田綱吉 ページ12
今日は体育の授業がある日だ。
以前、私はツナの守護者には絶対にならないと誓った。
何故なら守護者になって制限つきの死ぬ気の炎を使用すれば一瞬で炎が枯渇し、私は死ぬだろうからだ。
だけど炎の枯渇以前に、私は運動が壊滅的に駄目らしかった。
「旗本ちゃん頑張って！」
「あと半周〜！」
「ダメツナに負けんなー！」
球技ならまだ何とかなるんだけど、短距離走でも持久走でも走る系はダメダメだ。
今も一瞬意識が遠のいた。
体力が全くもってないらしい。
「ないらしい」というか、体力は無いのだ実際に。
確実に小さい時から運動をしなかったせいである。
これからは少しずつでも走り込みしようかな……
……あ、辛いな。やっぱやめた。
そんな訳で今、私の中の永遠のアイドル・沢田綱吉とスローペースのデッドヒートを繰り広げている。
私も人のこと言えないけどさ、綱吉くん。
それでも女子の底辺と良い勝負なのは流石にあかんと思う……
最終的には仲良く揃ってゴール。
地獄の1000mだった。
地面に倒れ伏すツナと、その横で地面に両手をついてゼハゼハと荒い息を繰り返す私。
激戦だったね、ツナ。私もう眠いや。
私たちが走り切った直後、授業終了のチャイムが鳴った。
私は友達に先に学校に戻るよう伝えて、校庭に倒れたままのツナにずるずると近寄る。
「綱吉くん、綱吉くん、大丈夫？」
「はぁ……はぁ……だ、いじょ、ぶ」
いきなりあだ名で呼ぶのは不自然かと思い、少し控えめな呼び方にしてみた。
ツナはゆっくりと上体を起こして息も絶え絶えに応える。
この小動物感、誠に可愛らしいです……
思わず頭を撫でたくなるいじらしさ！
「教室戻らなきゃ。立てる？」
「ふう、アハハ、何とか」
「めっちゃ息上がってるね、私もだけど」
笑いながらそう言うと、ツナもふにゃっとした笑顔を見せてくれた。
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛天使が、天使がいる！
「ありがとうAちゃん。俺を待っててくれて……」
「気にしないで、デッドヒートを繰り広げた仲じゃないか！」
私は立ち上がり、ツナに手を差し伸べた。
それを遠慮がちに掴んだツナは、もう一度ありがとうと言った。
ちょっとは、仲良くなれたかな。
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りり(プロフ) - みーさん» お楽しみいただけているのでしたら嬉しいです！これからどんどん絡みを増やしていきたい…ので頑張ります！！ (2017年4月22日 20時) (
レス) id: 9b4824fc1d (このIDを非表示/違反報告)
みー - あぁーー！！！萌える展開ごちそうさまです！続き楽しみに待ってます！ (2017年4月22日 18時) (レス) id: 042acd99ca (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - liar@嘘つきさん» 多分このすれ違いはしばらく続きますw 応援ありがとうございます！完結まで頑張ります！ (2017年4月10日 22時) (レス) id: 9b4824fc1d (このIDを非表示/違反報告)
liar@嘘つき(プロフ) - 主人公ちゃんと雲雀さんのすれ違ってる感じが良いですね！良いねボタンがあったら50回以上押してたかもw これからも無理せず頑張ってください (2017年4月10日 22時) (レス) id: fa6b5c8eda (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - さにー☆彡さん» ありがとうございます！平日の更新は不定期になりますが、頑張ります！ (2017年4月9日 19時) (レス) id: 9b4824fc1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りり | 作成日時：2017年4月8日 0時
