検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:9,721 hit

ページ13

私とのお揃いが、嬉しい?
言った本人は照れてるのかボールペン回してるし、時々膝の上にあるマフラーを見て少しにやけてたり。ちょっとだけ調子がおかしい感じがする。


「………A」

「え、なに?」

「俺な、マフラーも嬉しいんやけど、それよりもお金では買えないもっと欲しいものがあってな?」


少しだけ目を泳がせたあと、ボールペンを床に置き、マフラーも膝から下ろして、私の両手を握った。予想してなかったことに少混乱していると、落ち着けとでも言うように手を握る力が少し強くなった。


「えと、志麻くん?あの、手、」

「ふふ、混乱してるところに追い討ち掛けるのも申し訳ないけど、俺の彼女になって欲しいって言ったら受け入れてくれる?」

「かの、じょ?私が?」

「そう、小さい頃から好きやったから、付き合ってくれたら嬉しいなって」


志麻くんが、私を、すき。

私も、志麻くんが、すき。
両想いであることを理解して、握られている手から全身に熱が回っていった。


「おーい、A?今の大分緊張したから少しは反応欲しいんやけど」

「………私だって志麻くんのこと好きだもん」


そう言った途端、手の温もりが消えて、目の前が真っ暗になった。額に伝わる鼓動と、背中に回された腕に抱き締められているのだと気づいた。
暫くそうしていると、優しく肩を捕まれて、ほんの少しだけ距離ができた。


「………ちゃんと言わなきゃ駄目やな」

「え、何を?」

「ん?俺と付き合ってくださいって」

「私で良ければ、喜んで」


大好きな人が彼氏になるって、今までで、一番嬉しいプレゼントかも。


「あ、私色違いのマフラー買ったよ」

「何それ可愛いかよ」

「えっ」

薬の秘密 * 棘→←*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
28人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , 志麻 , コラボ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

憧葛 - こんばんは、憧葛です!作品を読ませていただきました。いやもう本当にどれも神作ばかりで……素敵なお話をありがとうございました!これからも頑張ってください! (2021年12月7日 18時) (レス) @page38 id: e0ae3127c5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:作者一同 x他2人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年12月1日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。