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83馬鹿 油断大敵 ページ33

しまった……。しくった……。
家まで後少しってところで油断した私を追っ手の一人が私の腕を掴み近くの路地裏へと引き込まれた。


「ウワァッ!!」


私を引っ張ってきた男が乱暴に私を放り投げる。
しかし、ゴミ袋が溜まっていた為そんな大きな怪我をすることはなかった。
だが、状況は最悪である。


「……お嬢様の命令により貴様の命ここで頂戴する」

「……ハァ、万事休すか」


私はソッと目を閉じた。
反撃しようにも私の眉間に銃口が当たっているのだから下手に動けないのだ。
あぁ、あのクソお嬢に一矢報いたかったが……残念だな。


「……タヒね」


引き金にかかっている男の指に力が入るのが分かる。
さようなら、我が人生……。
私は全てを諦め力を抜いた。


しかし、その瞬間私の耳に届いたのは銃声ではなく男共の悲鳴だった。
その悲鳴と全くやってこない痛みに不思議に思った私はゆっくりと目を開けた。
そこにいたのは、私を尾行していた男ではない男だった。


「か弱い女性に大勢の男が寄ってたかって……恥ずかしくないのか?」

「き、貴様……誰だ!?」

「すぐにこの場から去れば良し、去らないのならば俺も手加減はしない」


その時雲に隠れていた月が顔を出し明るい月明かりが男を照らし出した。
月明かりのおかげで男の姿が良く見える。男の金髪が月明かりに照らされキラキラ光り男の両手に握られている黒い鞭が月明かりにより怪しい艶を帯びる。
誰だ、この男は……?


「クッ!撃てぇ!」

「撃たせはしないさ」


男は持っていた鞭をしならせる。その鞭は華麗に空を進み男の持っている銃を絡め取った。
その後も鞭男は見事な鞭捌きで敵をなぎ倒していく。
そしてあっという間に大勢の男共を鎮めて行った。


「クソッ!おい、逃げるぞ!!」


リーダー格と思われる男がそう言うと地に伏せていた男共がよろよろと立ち上がり夜の闇に消えていった。
鞭男は逃げていった男共が見えなくなるのを確認し私の方へと歩み寄ってきた。
近くで見ると顔がよく見える。結構整った顔だ。
まぁ鉢屋にはかなわないがな。


「大丈夫か?ミス秋里」

「だ、大丈夫です…えっと、どなたか存じませんがありがとうございました」

「怪我が無いようで安心した…俺の名前はディーノ、リボーンの事から聞いているな?」

「あぁ!リボーン君の元ご生徒さんでいらっしゃいますか?」

「そうそう!さ、君は早く帰った方がいい…送るよ」


そう言い鞭男…ディーノさんは私に向かって手を差し伸べた。

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長月シキカ(プロフ) - ますしんさん» コメントありがとうございます!私もどちらも好きなのでつい書いてしまいました。苦手な方のほうが多いと思っていましたのでこのようなコメントをいただけて本当に嬉しく思います!これからも頑張りますね! (2016年6月25日 19時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
ますしん - まさかのリボーン!? 驚きました!!どちらも好きなんです!更新頑張ってください!! (2016年6月25日 19時) (レス) id: 9d35f6ecdd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:長月シキカ | 作成日時:2016年6月22日 1時

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