189馬鹿 一難去ってまた一難 ページ39
「……フン!」
「ウゴッ!?」
男の懐に入り全身の力を込めた右手を男のみぞおちを狙って打った。
すると、男はモロに入ったのか呻き声を上げながら崩れ落ちた。
その場には私の荒い息だけが響いている。
「ハァ、ハァ……やっと沈んだか。やっぱり久しぶりの実戦はキッツいなぁ。年かな〜?」
そんな事を呟きながら肩を押える。
さっきの闘いで私もだいぶ傷が増えた。
顔や肩、腕や脇腹に沢山の切り傷が出来ていて服にも自分の血が滲み込んでいる。
幸いにも刺し傷がないのは有難いことだ。
でも刺されたら確実にタヒんでいただろう。
私は今更ながらブルリと背筋が震えた。
「いや〜、私って本当に悪運が強いな〜。でも、このまま帰ったら善法寺に怒られるなぁ」
ジクジクとした痛みが全身を襲いながらもそんなのんきな事を口に出す。
普通、こういう時ってアドレナリンだか何だかが出て痛みとか感じないんじゃないのか?
今、めっちゃ痛いんですけど……。
「そうだ、コイツラが起きても大丈夫なように身包み剥いでおこうか」
私はそう思い立って男の忍者服をまさぐり始めた。
やっぱり、忍者って沢山の武器を隠し持っているんだなぁ。
手裏剣に苦無、あと名前は分からんが物騒なものがわんさか出てくる。
あと、袋類も数点出て来た。
え?何で一般人の私がこんなに色々と忍者の事を知ってるのかって?
それは一年は組の良い子達が色々と教えてくれたのだ。
ちなみに夜半の嵐の術と言うのもは組の子達から教えて貰ったのだ。
いやー、あの子達のお蔭で今回、とっても助かったわ〜。
学園に帰ったらは組の子達にお礼を言わないと、あぁ、あと左吉と伝七にも良く出来たねって一杯褒めてあげないと。褒めまくって、最後にはギュ―ッとしてあげよう。
もういいって言うまでギュ―ッとしてあげるんだ。
「それにしても、コイツ等ってよくこんだけ持ってて身軽に動けるよなぁ。」
そうボソリと呟きながらゴソゴソと漁って行く。
漁っていると妙な物が目に入った。
どうやら、手紙の様なものだ。
何気なしに開いて目を通すが、ミミズののったくったような字だったので全く読めなかった。
その紙をゴミかと思った私はそれを投げ捨てる。
投げ捨てた瞬間、後ろの方に何者かの気配を感じ、気配の正体を確信確認しようと振り返ろうとした時、左肩に激痛が走った。
既に疲弊していたのかその痛みで私は意識を失うのを感じ地面に崩れおちた。
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長月シキカ(プロフ) - MIZUKIさん» 人それぞれ自分が書きやすい書き方というのがあると思います。何より自分が楽しく書くのが一番だと私は思いますよ。 (2016年5月18日 12時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
MIZUKI(プロフ) - 俺、てきとーに考えて、最後どのように終わるなんて考えないで書いてる。そして書いてる最中に思い出すと、それを書いてる…………‥…‥って読みにくいよね。俺、話や書き方?が自分でもよくわからなくなることがあるのだ。 (2016年5月18日 12時) (レス) id: 92a53b009f (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - MIZUKIさん» そうですね、この作品を書き始めた頃ぐらいですかね 私は書く前にどういう終わり方にするか考えてから書くようにしているんです (2016年5月18日 8時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
MIZUKI(プロフ) - 結構前からってドのくらい前よ( ̄△ ̄;)俺は、頭に浮かんだら、それを書く。的な感じでやってるよ。 (2016年5月18日 8時) (レス) id: 92a53b009f (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - MIZUKIさん» コメントありがとうございます この話は結構前から組み立てていたので早く書くことが出来ました。もう少し続きますのでどうぞ見ていってください (2016年5月17日 22時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:長月シキカ | 作成日時:2016年5月3日 1時