186馬鹿 とおりゃんせの歌ってちょっと怖い ページ36
伝七と左吉と共に金楽寺の和尚の所に向かう。
和尚の元に行くのはこれで二回目だから道は覚えていた。
だがあの長い階段は何度登っても慣れないものだ。
必死で階段を上り和尚に手紙を渡すという簡単なお仕事はあっという間に終了した。
和尚に軽く別れの挨拶をして金楽寺を後にする。
帰路についている途中何故か頭の中にわらべ歌の"とおりゃんせ"が流れる。
行きはよいよい、帰りは怖い……か。
「いやいや!なに普通に恐ろしいこと考えてんだよ!」
「…今のAさんが一番恐ろしいですよ」
「そうそう」
伝七と左吉から冷ややかな視線を投げつけられた私は精神的にダメージを負ってしまった。
あぁ、心が痛いわ〜。
ふと前を見るとそこは二つに分かれた道があった。
「ありゃ?これはどっちだ?」
「確か、こっちが近道だったはず…」
「いや、でもこの道ってあの乱太郎達が言ってたけど、結構危ないって言ってたぞ。だからこっちの道の方がいいんじゃないか?」
そう言い右の森の中にある道を指さす左吉と左のいつも人が歩いているだろう普通の道を指さす伝七、意見が綺麗に別れてしまった。
私がどうしようか悩んでいると、徐々に言い争いが激しくなっていく。
「はいはい、二人して喧嘩しない!じゃあこうしよう、二人でじゃんけんして勝った方の道を行くとしよう」
私がそう提案すると二人は納得して言われた通りじゃんけんをする。
二人の掛け声の後見ると左吉がチョキで伝七がパーで左吉の価値だった。
「よし、これで決まったな。左吉の道を行こう、伝七も文句ないな」
「はぁーい」
「じゃあ、左吉。私が先行くから後ろからの道案内頼むよ」
「分かりました!」
こうして、私達はうっそうとした森に続く獣道を歩き始めた。
ザクザクと雑草を踏み分けながら左吉の指示通りに進んでいく。
後ろにいる子供たちが歩きやすい様に軽く道を作りながら進んでいると、森の中から小さな声が聞こえてきた。声からして子供と大人か?
「Aさん、何か聞こえませんか?」
「聞こえるな、ちょっと行ってみようか」
私達は声のする方へと道を逸れて行く。そして、ある草むらを抜けると少し先に学園の先生方が来ているような黒い忍者服を着た数人の男が小さな女の子を連れ去ろうとしていた。
その小さな女の子は必死で抵抗している。
「こ、これって!」
「シッ!静かに……恐らく人攫いだろう。」
「ど、どうするんですか?」
どうするって?そりゃあ……
「助けるに決まってんじゃん」
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長月シキカ(プロフ) - MIZUKIさん» 人それぞれ自分が書きやすい書き方というのがあると思います。何より自分が楽しく書くのが一番だと私は思いますよ。 (2016年5月18日 12時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
MIZUKI(プロフ) - 俺、てきとーに考えて、最後どのように終わるなんて考えないで書いてる。そして書いてる最中に思い出すと、それを書いてる…………‥…‥って読みにくいよね。俺、話や書き方?が自分でもよくわからなくなることがあるのだ。 (2016年5月18日 12時) (レス) id: 92a53b009f (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - MIZUKIさん» そうですね、この作品を書き始めた頃ぐらいですかね 私は書く前にどういう終わり方にするか考えてから書くようにしているんです (2016年5月18日 8時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
MIZUKI(プロフ) - 結構前からってドのくらい前よ( ̄△ ̄;)俺は、頭に浮かんだら、それを書く。的な感じでやってるよ。 (2016年5月18日 8時) (レス) id: 92a53b009f (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - MIZUKIさん» コメントありがとうございます この話は結構前から組み立てていたので早く書くことが出来ました。もう少し続きますのでどうぞ見ていってください (2016年5月17日 22時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:長月シキカ | 作成日時:2016年5月3日 1時