１６７馬鹿 誰にでも苦手なものがある ページ17
私はその場で来ている服をその場で脱いでいく。
くのたまの子たちから借りた着物や髪飾りも全て外していく。
いきなり服を脱ぎだした私に驚いたのか二人は目を丸くしていた。
「Aさん…何してんスか!?」
「乱太郎を助けに行く」
今の私の姿は白い肌着である。私は軽く準備運動をして深呼吸を数回繰り返す。
ここで告白するが私は海が嫌いだ。昔今の乱太郎のように溺れたことがあってそれ以来海に入れなかった。
だけど、今はそんな事を言っている場合じゃない!
私は意を決して海に向かって駆けだした。
数十年ぶりに入った海に恐怖心が蘇ってくる。
口の中に海水が入り込んでとてもしょっぱい。だけど手足を止めることはしない。
溺れそうになりながらも必死で乱太郎に向かっていく。
数十年も泳いでなかったが案外泳げるもんなんだな。
バシャバシャとお世辞にもうまいとは言えない泳ぎでも確実に乱太郎に近づいていく。
そして、漸く乱太郎に手を届いた。
「ウップ…ら、らんふぁろう!ブクブク…助け、来たぞ!」
「ゴポポ……A…さん…」
良かった、まだ意識はあるな。
私は乱太郎に肩を貸しながら岸に向かって再び手足を動かした。
泳いでいると岸から一層のボートが此方に向かってやってくる。あれは船ではなくて現代の公園の池にあるアヒルさんボートにそっくりである。
「乱太郎!Aさん!」
この声は義丸か、溺れかけながらボートの上を見ると義丸の他に何人か乗っているようだ。
だがしかし、海水が目に入って視界がぼやけているのではっきりとは分からない。
「Aさん!お前ら早く乱太郎とAさんを引き上げるんだ!」
私は息も絶え絶えながらもその言葉を聞いてボートに向かって乱太郎を押し付けてボートに乗っている人が乱太郎を掴んだのを見届けた所で私の意識はブラックアウトした。
意識をなくす直前、誰かがドボンッと海の中に飛び込んだような音が耳に届いた。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「……さん……A……」
誰だ?誰が私を呼んでるんだ?
結構ここ居心地がいいんだから邪魔しないでくれよ。
「起きろ、起きてくれ……」
何だ?この声、すっごい落ち着くな〜。
この声、なんとなく好きだなぁ。
というか、なんとなぁく身体が持ち上がって行くような……。
「頼むから……起きてくれ!……A!!」
その声に名前を呼ばれた途端私の体が完全に浮上するのを感じた。
１６８馬鹿 良薬は口に苦し→←１６６馬鹿 チャラ男はチャラい男の略
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長月シキカ(プロフ) - MIZUKIさん» 人それぞれ自分が書きやすい書き方というのがあると思います。何より自分が楽しく書くのが一番だと私は思いますよ。 (2016年5月18日 12時) (
レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
MIZUKI(プロフ) - 俺、てきとーに考えて、最後どのように終わるなんて考えないで書いてる。そして書いてる最中に思い出すと、それを書いてる…………‥…‥って読みにくいよね。俺、話や書き方？が自分でもよくわからなくなることがあるのだ。 (2016年5月18日 12時) (レス) id: 92a53b009f (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - MIZUKIさん» そうですね、この作品を書き始めた頃ぐらいですかね 私は書く前にどういう終わり方にするか考えてから書くようにしているんです (2016年5月18日 8時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
MIZUKI(プロフ) - 結構前からってドのくらい前よ（￣△￣；）俺は、頭に浮かんだら、それを書く。的な感じでやってるよ。 (2016年5月18日 8時) (レス) id: 92a53b009f (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - MIZUKIさん» コメントありがとうございます この話は結構前から組み立てていたので早く書くことが出来ました。もう少し続きますのでどうぞ見ていってください (2016年5月17日 22時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2016年5月3日 1時
