166馬鹿 チャラ男はチャラい男の略 ページ16
それからしばらく話をしたり聞いたりしていたが、遠くの方で恐らく水軍の方だろう人が網問を呼びながら此方に向かってくる。
「網問!頭が呼んでいるぞ」
「あ、はい!今行きます!…じゃあAさんまた!」
そう言って網問は急ぎ早にその場を後にする。
今この場には私と額に傷のある青年だけとなった。
先に話しかけてきたのは額の傷男だった。
「すみません、網問が話し込んでしまったようで…あ、俺は義丸と言います」
「いえ、こちらこそ楽しくお話させてもらいましたので…あ、私は秋里と申します」
はぁ〜、女に苦労しなさそうな顔をしてるなぁ〜。
てか、水軍の人たちでホストクラブ開けそうだな。もし開けたらガッポガッポ儲かるかもな〜。
「網問の奴、貴方の様な女性が好みなんです」
「あ、そうなのですか?」
へ〜、私みたいな女がタイプとか人生終わったな。
…いや、今は猫をかぶっているから網問が好みだって言っても分からないでもないな。
「ちなみに俺も貴方の様な女性が好みなんですよ」
「…は?」
ヤバい、普通に素が出てしまった。
てか、なに今の私の人格は男受けするのか?
…今度からは控えようかな。
「フフ、そういう顔あまり男の前で出さない方がいいですよ」
「…お戯れがすぎますわ」
うん、こいつに比べたら網問のほうが百倍マシだ!!
まぁこういう男のほうがホストで稼げそうだけどな。
「おや、随分ガードがお堅いようで…ん?」
「え?」
義丸が海の方へ目を向けた途端目を鋭くさせた。
私もそれにならって海の方をみると何かがバシャバシャと波立っている。
アレって…まさか!
「義丸さん!あの波立っているのって…」
「あぁ、誰かが溺れているんだ…Aさんはここに、俺は頭に言って船を出してくる!」
そう早口に言って足早にその場を離れた。
義丸がその場を離れたその時後ろから息を荒くさせたきり丸としんべヱが駆け寄ってくる。
私は彼らの目線に合わせてしゃがむ。
「一体、どうしたんだ?乱太郎はどうした!」
「ら、乱太郎が大波に…飲まれて…沖に…!」
きり丸がそう息絶え絶えに言葉を紡いでいく。
話によると乱太郎は大波に飲まれて沖に出てしまったらしい。
乱太郎、こんな時まで不運が発動するのか。
「い、今水軍の方が船を用意しに行ったんだ。だからすぐ助かるよ」
「ら、乱太郎が…乱太郎が…」
しんべヱときり丸がボロボロと涙を溢しながらうわごとのように乱太郎の名を呼ぶ。
そんな姿に私は決心した。
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長月シキカ(プロフ) - MIZUKIさん» 人それぞれ自分が書きやすい書き方というのがあると思います。何より自分が楽しく書くのが一番だと私は思いますよ。 (2016年5月18日 12時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
MIZUKI(プロフ) - 俺、てきとーに考えて、最後どのように終わるなんて考えないで書いてる。そして書いてる最中に思い出すと、それを書いてる…………‥…‥って読みにくいよね。俺、話や書き方?が自分でもよくわからなくなることがあるのだ。 (2016年5月18日 12時) (レス) id: 92a53b009f (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - MIZUKIさん» そうですね、この作品を書き始めた頃ぐらいですかね 私は書く前にどういう終わり方にするか考えてから書くようにしているんです (2016年5月18日 8時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
MIZUKI(プロフ) - 結構前からってドのくらい前よ( ̄△ ̄;)俺は、頭に浮かんだら、それを書く。的な感じでやってるよ。 (2016年5月18日 8時) (レス) id: 92a53b009f (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - MIZUKIさん» コメントありがとうございます この話は結構前から組み立てていたので早く書くことが出来ました。もう少し続きますのでどうぞ見ていってください (2016年5月17日 22時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:長月シキカ | 作成日時:2016年5月3日 1時