112話 ページ12
ちなみに、三十代がリボンをつけているというのはかなりイタイとは思うが、こういう使い方しか思いつかなかったのだから、勘弁してもらいたいものだ。
話がそれたが、私がジャローダにリボンを巻いたのには理由がある。
彼女は自分の首元に巻かれたリボンを不思議そうな目をして私を見やる。
そんなジャローダに、私は口元に笑みを浮かべながら言葉を続けた。
「これはお守りだよ、ジャローダ」
そう、これが理由だ。
といってもお守りがわりではあるが、まぁないよりはマシだろう。
「頑張ろうね、ジャローダ」
「ジャロウッ!」
私の言葉にジャローダは自慢の尾をビタンと地面に叩きつけた。
彼女の様子から、気合は十分のようだ。
気合十分のジャローダを連れ、私は即席のフィールドへと足を向ける。
タクマ君とバトルした時に、作ったのであろう簡易なフィールドで相手と対面する。
相手のスキンヘッドの男は相変わらず舐め腐った態度で、私を見ていた。
「おい、勿論分かってるとは思うけどよ。アンタが負けたら、金と一緒にアンタのポケモンも全部いただくからな」
「……っ」
スキンヘッドの耳障りな言葉に、私は思わず舌打ちをこぼしてしまった。
しかし、相手とは距離があるのためか私の舌打ちは聞こえていないようで、男は分かればよしみたいな顔をする。
おそらく、先ほどの動作が頷いたようにみえたのだろう。
金だけならまだしも、私のポケモンまでも狙っているのか。
これは、本当に負けられないバトルになりそうだ。
私は深呼吸をして、気合を入れなおすのだった。
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〜作者から〜
今作では、ポケモンバトルで使用されるポケモンの技の表現は技によってアニメとゲームでの表現、または作者が捏造した表現等、入り混じって表現させていただいています。
例えば、サイコキネキスとういう技は ゲームでは確率でとくぼうが下がる効果がありますが、アニメでは物やポケモンを動かしたり、バトルで地面に叩きつけてトドメをさすことができます。
この技は今作では、アニメで使用された表現で書かせていただきます。
他にも話を進める為に他にも色々と捏造させていただくことが多いかと思いますが、ご了承いただける方のみ、この先へお進みくださいませ。
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2021年9月18日 21時
