【忍たま×リボーン】うちの義兄は人間じゃない～未来編パート２～【妖怪パロ】 (ページ21)

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２７１標的　真理の段ページ21

啖呵を切った彼女は懐から数個のおしゃぶりを取り出し、このおしゃぶりと自分を守って欲しいと沢田君に嘆願する。
彼女の突然の申し出に沢田君達は驚きを隠せずにいた。

「勝手に持ち出しちゃダメじゃないユニちゃん。それは僕のコレクションだ」

口元には笑みを浮かべているくせに、声色は確かに苛立ちの色が見える白蘭さんの言葉にユニさんは違うと答える。

そして、祈りを捧げるように目を閉じると彼女の手の平に乗せられたおしゃぶりがまばゆい光を放ち始めた。
その光を見た白蘭さんは目の色を変え彼女に近づこうとするが、ユニさんは拒絶する態度を見せる。

しかし、その拒絶をものともしない白蘭さんは手を伸ばしながらじりじりとユニさんとの距離を縮める。
彼女の表情は、徐々に青ざめ恐怖の色に染まっていく。

そんな中、リボーン君がユニさんを守る様に白蘭に向かって一発の弾を撃ち込んだ。

「図にのんなよ白蘭。てめーが誰でどんな状況だろうと、アルコバレーノのボスに手を出すんなら、俺が黙っちゃいねーぞ」

子供の声とは思えないほどのどすの利いた声でそういうリボーン君に、白蘭さんはナイト気取りかと笑う。
この状態のリボーン君に笑っていられるなんて、どんな神経しているのか不思議に思った。

白蘭さんは何を思ったのかある提案をした。
その提案というのは、ユニさんがミルフィオーレファミリーに戻れば、ボンゴレルングはボンゴレファミリーに返還するというもの。

このタイミングで、何故白蘭はこんな提案をしてきたのか。
私には理解できなかったが、ユニさんだけは理解できたらしく静かに口を開いた。

「白蘭。何故あなたが私を欲しているかは、分かっています。分かっているからこそ、貴方の元へ帰るわけにはいきません」

「……ふうん。じゃあやっぱり、ボンゴレリングは僕らの物だ」

そう言った白蘭さんに、ユニさんはおしゃぶりはアルコバレーノのもの、ボンゴレリングはボンゴレファミリーのものでありそれが真理なのだと述べた。

「そしてAさんの能力はAさんだけが扱うことができる。これもまた真理なのです。貴方が私利私欲のために使ってよい力ではないのです」

「ユニさん……」

私は自分のこの力が何故、ユニさんが知っているのか気になったが今この場で聞くのは違うと思い口を閉じた。

それから、ユニさんを守ることを決断した沢田君に従い私たちは一度並盛に帰還することになった。