９９標的 まさにクズ野郎の段 ページ49
「お待たせ〜」
「お待たせしました〜!」
「……ども」
ビーチパラソルを組み立ててる沢田君達に合流すると、沢田君は顔を真っ赤にしてデレデレな表情になっている。
彼の顔には「京子ちゃん超可愛い!」とはっきり書かれている。
こんなにも分かりやすく好意をもたれているというのに京子ちゃんは全く気が付かない。
それはそれで凄いことだ。
「A」
「ん? どうかした? 山本君」
「……その水着、すっげぇ可愛いな!」
「! ありがとう、山本君。折角だし京子ちゃん達にも言ってあげたら?」
「あ、あぁ……」
山本君は一瞬表情を曇らせた気がしたがすぐにいつもの爽やかな笑顔に戻ったので、私は特に気にせず京子ちゃん達に目線をやる。
あ、もしかして……山本君は京子ちゃん達に言う為に私で予行練習のつもりで言ったのかな。
だとしたら、申し訳ない事をしたな。もっと、京子ちゃんやハルちゃんがするであろうリアクションを取ってあげればよかった。
そう後悔したが、後の祭りだ。
まぁしょうがないか。
そう思う事にして私は、考える事をやめた。
それから、京子ちゃんのお兄さんと合流し、男子たちはライフセイバーのバイトをすると言うのを始めて知った。
京子ちゃんのお兄さん――笹川先輩がライフセイバーの先輩の話題を出すとすぐ近くで、柄の悪い男の人の声と小さな子供の小さな悲鳴が聞こえてきた。
声のした方に顔を向けると、声に似合うイカツイお兄さんが自分より小さな子供の胸ぐらを掴んで脅している。
自分より小さい子を脅すとか、人のやることじゃあないね。
ライフセイバーの人はその子供にそのあたりのゴミを掃除するよう吐き捨てこちらにやってくる。
そんな奴らの横を通り過ぎながらその子供の傍でしゃがんだ。
「僕、大丈夫? 怪我はない?」
「う、うん」
「そりゃあ良かった。お姉ちゃんも手伝うから片付けようか」
「! ありがとう! お姉ちゃん」
男の子は目に浮かんだ涙を袖で拭って満面の笑顔に戻った。
うんうん、やっぱり子供は笑顔が一番いいよね。
私は内心癒されながらチャッチャと周りのゴミを持っていたゴミ袋に入れていく。
そして、全て拾い終わると男の子の親御さんが迎えに来たので、私はその男の子と別れ、沢田君の所へ戻った。
戻ると、ライフセイバーの野郎共が京子ちゃん達にベタベタとくっついていた。
いわゆるナンパか。
沢田君、京子ちゃん狙っているならなんとか言ったらいいのに。
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長月シキカ(プロフ) - ニャン将さん» コメントありがとうございます! リクエスト通りに書けたか心配してましたが、ニャン将様に喜んでいただけて私も心から嬉しく思います!! これからも頑張りますのでよろしくお願い致します_(._.)_ (2017年1月26日 12時) (
レス) id: 638c65a19d (このIDを非表示/違反報告)
ニャン将(プロフ) - 長月シキカさん» 読ませていただきましたああぁぁあ! もうなんと御礼をもうしたらいいか分かりません!! これからも応援させていただきます! (2017年1月26日 1時) (レス) id: f1e49753f8 (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - ニャン将さん» リクエストされていたお話が出来ましたので閲覧していただければ幸いです＾＾ (2017年1月19日 20時) (レス) id: 638c65a19d (このIDを非表示/違反報告)
ニャン将(プロフ) - ありがとうございます！楽しみにしてます! (2017年1月11日 18時) (レス) id: 74292a2e84 (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - ニャン将さん» コメントありがとうございます! ニャン将様のリクエスト是非受けさせてもらいます＾＾ 話しの都合上番外編として書かせていただきます。 リクエストありがとうございます_(._.)_ (2017年1月11日 18時) (レス) id: 638c65a19d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2017年1月6日 22時
