５３標的 頭上を舞う黒鳥の段 ページ3
正気に戻った守一郎兄さんを連れて歩いていると、私の頭上が騒がしくなり上を向くと十匹以上の鴉たちが私の頭上でクルクルと円をかきながら回っていたのだ。
きっと周りに人がいたら、小さな人だかりが出来そうだが有難いことに今周りには誰もいない。
私は右腕にリストバンドをはめその腕を上にあげるとたくさんいた鴉の中の一匹が私のあげた腕にソッと止まる。
鳥の爪は結構痛いがリストバンドをしている為、そんなに痛みはない。
「よしよし、留三郎兄さんの鴉かな?」
「そうみたいだな……とりあえずはやく帰ろう」
「だね」
そう言いながら私と守一郎兄さんは速足でその場を駆けだした。
腕に止まったままの鴉を除いて、頭上を飛んでいた鴉は蜘蛛の子を散らしたようにその場から飛び去って行く。
急いでいた私は、自分たちを見る視線に気づくことはなかった。
＊＊＊＊＊＊
武side
いつものメンバーで帰っていると遠目にAとAの兄ちゃんの姿が見えたから声をかける為に喉から声を出そうとした瞬間、二人は駆け出した。
「さっきの、Aとお兄さんだよね。なにかあったのかな?」
「あんな変な奴、気にすることないっすよ、十代目ッ! あんな鴉なんか飼いならしてる奴」
「え、獄寺君よく見てたね。俺全然見えなかったよ」
ツナがそう言うと獄寺は墓穴を掘ったような顔をした。
まぁ、あのAなら鴉ぐらい手懐けられそうだよなっ!
にしても、こないだもあの兄ちゃんが迎えに来てたけどAの兄ちゃんは本当に過保護だよなぁ。
……おかげでガードが固くてしょうがねぇや。
今度、上手い事言って一緒に帰れねぇかな。
そんな事を思っていると、俺の肩に乗っている小僧が妙な顔をしているのに気が付いた。
俺はツナと一緒につるみだして小僧とも必然的につるみだすと、なんとなく小僧が考えていることが分かるような気が最近するのだ。
小僧が提案する様なことは面白れぇし、楽しいんだけど……Aをあまり関わらせたくねぇって思っちまうのは何でなんだろうな。
バカな俺にその疑問の答えが出ることはなかった。
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長月シキカ(プロフ) - ニャン将さん» コメントありがとうございます! リクエスト通りに書けたか心配してましたが、ニャン将様に喜んでいただけて私も心から嬉しく思います!! これからも頑張りますのでよろしくお願い致します_(._.)_ (2017年1月26日 12時) (
レス) id: 638c65a19d (このIDを非表示/違反報告)
ニャン将(プロフ) - 長月シキカさん» 読ませていただきましたああぁぁあ! もうなんと御礼をもうしたらいいか分かりません!! これからも応援させていただきます! (2017年1月26日 1時) (レス) id: f1e49753f8 (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - ニャン将さん» リクエストされていたお話が出来ましたので閲覧していただければ幸いです＾＾ (2017年1月19日 20時) (レス) id: 638c65a19d (このIDを非表示/違反報告)
ニャン将(プロフ) - ありがとうございます！楽しみにしてます! (2017年1月11日 18時) (レス) id: 74292a2e84 (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - ニャン将さん» コメントありがとうございます! ニャン将様のリクエスト是非受けさせてもらいます＾＾ 話しの都合上番外編として書かせていただきます。 リクエストありがとうございます_(._.)_ (2017年1月11日 18時) (レス) id: 638c65a19d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2017年1月6日 22時
