14話 ページ14
本日、快晴。
空は青く澄み渡り、白い雲は優雅に空を漂っている。
まさに絶好のお出かけ日和の休日だ。
世間ではそんな休日であるが、私は違う。
現在、絶賛十連勤中の五徹目である。
今にもぶっ倒れそうな体に鞭を打ちつつ、私は電車を待つ。
ここ数日はプラズマ団という妙な集団がこの近くで演説をしていたせいで、電車が遅れ一つ早いのに乗れなかったから今日こそは、あの電車に乗りたい。
しかし、ノボリさんを探す名目で一本早い電車に乗るようになったおかげで、座席に座れる確率がぐんとあがったものだ。
朝の通勤電車で座れるというのは、大きなアドバンテージである。
座ることである程度は休めるし少しだけでも眠る事が出来るから、これは本当に大きい。
眠気と疲れからかポヤポヤする頭を何とか覚ましていると、時間通り電車がやって来た。
聞き慣れた電車の走行音が近づき、やがて止まる。
そしてドアが開き、私を含めた電車を待っていた人々が次々と乗り込んでいく。
世間は休日だからか、電車の中は平日よりも少しだけ混んでいるように見える。
だが、列の先頭に並んでいたおかげか、私は空いている席に座ることが出来た。
座席に深く腰掛け、背もたれに体重を預けてゆっくりと目を閉じる。
連日の疲れのせいか、私は意識はあっという間に闇へと落ちていった。
＊
＊
＊
がやがや―――
「こ…電車……我々、プラ……んが……占拠した!」
なにやら、辺りが騒がしい気がする。
喧騒により浅い眠りから中途半端に這い上がったせいか、頭の中がぼんやりと霧がかかったような感じがする。
「ポケモンを解放せよ!」
「ポケモンを自由にするべく、我々プラズマ団にポケモンを捧げるのだ!」
男と女の声が聞こえ、私の意識はゆっくりと覚醒していく。
ぼぅとしたまま瞼を持ち上げると、俯いた私の視界に見覚えのない色の服が映り込んだ。
いや違う。
この色は、見覚えがある、はずだ。
「貴様! いつまで寝こけてるつもりだっ!!」
この色は確か……。
「おい! 聞いているのかっ! 我々プラズマ団の偉大なる話を!」
そうだ、プラズマ団だ。
ポケモンを解放しろだなんだとのたまっている、訳の分からん集団だ。
そこまで理解し、次に私の中に湧きあがったのは――――
――――噴火のような、激しい怒りだった。
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長月シキカ(プロフ) - 鶴媛さん» コメントありがとうございます! サブマスの小説って確かに少ないですよね……。鶴媛様のお言葉を胸にこれからも精進致します! 閲覧感謝です♪ (2022年1月2日 0時) (
レス) id: 594c035cea (このIDを非表示/違反報告)
鶴媛(プロフ) - サブマスが出てくる小説少ないので嬉しいです！！ (2022年1月1日 20時) (レス) @page50 id: 5d76437753 (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - きりさん» コメントありがとうございます! 最近ハマったポケモンという舞台での拙い作品にそのように言っていただき本当に嬉しいです＾＾確かにBWの作品って最近ないですよね……きり様の言葉を励みに、これからも頑張ります!! 閲覧感謝です♪ (2021年12月18日 23時) (レス) id: 594c035cea (このIDを非表示/違反報告)
きり - あ、ごめんなさい。「擬態が」の部分はミスです💦 (2021年12月18日 22時) (レス) id: dee96936d9 (このIDを非表示/違反報告)
きり - 初コメ失礼します。すっごく面白いです！ポケモン、特にBWの小説は最近全然ないので、久しぶりに見つけてすごく嬉しくなりました。 サブマスの2人、いいですよね……！ゾロアも擬態がとても可愛いし、読んでいてほっこりします。これからも更新頑張って下さい！ (2021年12月18日 22時) (レス) id: dee96936d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2021年11月28日 2時
