３７無個性 ページ37
それから翌日。
するべき準備は全てすませ、後は講師である私の友の到着を待つだけとなった。
今回の特別授業は午後からだから、そんなに早く来ることはないだろうと思い、私はいつもの仕事をこなす。
「さて、あとやる事は……」
まばらになった職員室の隅で仕事をしていた私の小さな独り言をもらし硬くなりかけた骨を伸ばす。
すると、骨がパキパキッと鳴き声を発した。
私も年かなぁと思いつつ、一人苦笑いを浮かべた瞬間、職員室の出入り口の扉が勢いよく開かれた。
その拍子に生じた音に職員室内にいた他の教師達が音の発信源へと顔を向ける。
勿論、私も音のした方に顔を向けるとそこには懐かしい姿があった。
明るいブラウンの短髪を綺麗にセットし、パリッとしたスーツをカッコよく着こなしたそいつの姿に、昔とあまり変わってないなと心で思いながら口を開く。
「おーい! 夢っ!」
笑みを受け取るのを浮かべつつそう声をかけると、そいつは私の姿をその目にうつし嬉しそうな表情を浮かべ、こちらに駆け寄った。
そして……。
「久しぶふッ!?」
「なによこの荒れた肌は! ちゃんとスキンケアしなさいってあれほど言ったじゃない!!」
「ひや、ほれは(いや、これは)」
「それにうっすらだけと隈もあるじゃない! アンタ医者の不養生もいいとこじゃないのよっ。アンタ元はダイヤモンドにだって負けないんだからちゃんとしなさいっ!」
私に近づいてきたそいつは、先ほどまでの嬉しそうな表情を一変させ、カッとけわしくさせながら私の両頬を片手でムギュッとつまみ、マシンガンのようにまくしたてた。
両頬をつままれながらも、他の教師達からの視線がぶすぶすと刺さっていく。
「ひょ、ひょっほまっふぇ! (ちょ、ちょっとまって!)」
つままれた状態でなんとか静止の言葉を出すと、まだ言い足りないとでも言いたげな顔をしつつ、私から手を離した。
若干痛む頬をさすっていると、今までのやり取りを見ていた13号先輩がおずおずと話しかける。
「あ、秋嶋さん。彼は一体?」
「イツツ……こいつは自分の医学生時代の友人の」
「あら、自己紹介が遅れてごめんなさいね。私はAの親友で、
私の言葉に被せながら自己紹介とこいつーー夢彦が来た理由を話しニッコリと笑みを見せながら13号先輩に握手を求めた。
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長月シキカ(プロフ) - メホニアンさん» コメントありがとうございます！マイク先生も相澤先生もかっこいいですよね^ ^ 更新頑張りますのでよろしくお願い致します！閲覧感謝です^ ^ (2017年11月28日 13時) (
レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
メホニアン(プロフ) - トマトを食べた後のマイク先生に、キュンとしました。優しい相沢先生に惚れました。更新頑張ってください！！ (2017年11月28日 13時) (レス) id: dbe6c4db20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2017年11月4日 23時
