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7標的 説明と出口の段 ページ7

「おぉ! 沢田達ではないか!」

「ぎゃははは! ツナにアホ寺もいるもんね〜」

「……ボス?」

「…………群れてる」

「雲雀さん、今は非常時ですから我慢してください。今の状況をお話しますから」


今にも攻撃態勢を取りそうな雲雀さんをどうにか抑えて座らせる。
そして全員が座った所で、さっきまで沢田君に話していたことを彼らに話すと皆、一様の反応を見せた。


「という事は……極限にどういうことなのだ?」

「……簡単に言えば、今いるこの世界は非常に危険なのですぐに脱出しましょうという事です」

「なるほどぉ! でどうやって脱出するのだ?」

「それは……影法師、お願い」

"承知"


私の短い言葉で全てを理解してくれた兵助兄さんがスクッと立ち上がり、空に扉のような長方形をを描いた。
すると、兵助兄さんが描いたその長方形は黒く変色し、やがてその向こうに色鮮やかなこの世が見えてきた。


「さぁここから出られるよ」

「す、すごい……」

「まぁね……さぁ早く」

「う、うん」

「なぁ……Aも一緒に帰るんだよな?」

「……私はまだここでやることがあるから、まだ帰らないよ。私はいいから君達だけでも早く帰るんだ」


私がそう言うと、帰る気だった沢田君が「えぇ!?」と声をあげて私を見る。
ここはなんとか彼らを説得して早く帰さないと……。


「だったら俺も手伝うよ!」

「十代目がそうおっしゃるなら俺も手伝ってやる」

「皆でやった方がAのやることも早く終わんじゃね?」


彼らの申し出はとても嬉しいが、こんな事に彼らを巻き込むわけにはいかない。


「……悪いけど、これは私がやらなきゃいけない事なんだ。だから私の事はいいから君たちは早く帰って」

「で、でも……」

「……あのね。この世界では君たちの強さも力も武器も拳も幻術も、匣兵器もタヒぬ気の炎でさえも通用しない世界なんだよ」


私がそういうと、彼らは皆驚きの表情を浮かべる。
そりゃあそうだろう。
今までの戦いでそれらが主流だった彼らにとって、私の言葉は衝撃的なのだろう。


「じゃあ、Aはどうやって?」


戦うんだとでも聞きたげな沢田君に私は自分の指にはめてあるリングに白い炎を灯す。


「これが……月の炎?」

「違うよ。未来で白蘭さんが言っていたように、月の炎なんてものは存在しないんだ……この炎は、私の体に宿っている霊力を濃縮させたものなんだよ。そして……」


私はリングに炎を灯したまま床に置いていた数枚の札を手に取る。

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作者名:長月シキカ | 作成日時:2017年6月17日 20時

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