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「ああ、そうだよ。......」
「え、むりッ!!」
「?何でだよ。どうせ暇だろ、放課後。」
「っ、将来約束されてるような男バレの人たちと違って、こちとら勉強しなきゃ大学行けないの!!」
じゃあねっ!と吐き捨てるように告げて、早足で立ち去る。
英太が呼び止めてるけど無視無視!
それに、男バレって、牛島いるじゃん…。あいつスタメンでエースでしょ?関わらないほうが難しいじゃん......。
ードン!!
「わっ......!!」
デジャブ...
階段の方へ曲がろうと思ったらまた何かにぶつかる。
これまた例のごとく"何か"は私の腕をつかんでひとこと…
「大丈夫か、A。」
「う、うん…大丈夫。」
噂をすれば影ってやつ?
「若利!」
「む?瀬見。」
「げ、英太。」
逃げたくても牛島に捕まっているので逃げられない。
「何かあったのか?」
駆けてきた英太に不思議そうに尋ねる。
「いや、マネージャーの件でな、こいつに頼もうかと思って…。」
「ほう…。」
牛島は心なしか興味深そうに声を漏らす。
いやいや、ねえ......?いくら告白されたからとはいえ…。
「でも、断ったの。」
掴まれたままの腕を外してもらいながら言う。
「............そうなのか。」
............なに?いまの間は…。
「私も一応受験生なの。牛島や英太みたいに頭いいわけでもないの。」
「いや、それはお前嘘つけよ。」
「......とにかく、この話は受けられない。」
パンパンとスカートの埃を払って、鞄を肩にかけなおす。
「そうか、それは残念だ。気をつけて帰れよ。」
ーポンっ
え............?
私の頭に乗った大きな温もり。
すぐに離れたそれは牛島の体の横で揺れている。
「残念だ。」と言った時の少し細められた目が、落ち着いた声のトーンが、頭に乗せられた手の感触が、温もりが、体中に残っている。
なにこれなにこれなにこれ......!!
ートックントックン…
知らない、こんなの知らないよ......
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紫癸(プロフ) - 千弘さん» 遅くなってしまい申し訳ございません!ありがとうございます!至らない点ありますがどうぞよろしくお願いします!! (2018年1月23日 17時) (レス) id: a874f4c2b5 (このIDを非表示/違反報告)
千弘(プロフ) - めっちゃ面白かったです!次続編読むので楽しみです!! (2018年1月11日 10時) (レス) id: 99ade87467 (このIDを非表示/違反報告)
紫癸(プロフ) - 蒼生さん» ご指摘ありがとうございます!すぐに修正いたします。 (2017年3月15日 17時) (レス) id: 87abf74f68 (このIDを非表示/違反報告)
蒼生(プロフ) - あと、マネージャーを紹介する場面でも、夢主の苗字が変換されません (2017年3月15日 17時) (レス) id: b4dfbbc7a2 (このIDを非表示/違反報告)
蒼生(プロフ) - 三年生雑談会2が、友達役のこの名前が変換されなくなってますよ (2017年3月15日 17時) (レス) id: b4dfbbc7a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫癸 | 作成日時:2016年12月19日 21時