楽曲4 ページ6
でも、その約束は守られる事は無かった。
私が14の頃に院長が暴れた。流石に院長お気に入りの職員も良心があったのか、私達子供を隠して守る職員と院長を取り押さえる職員とで別れた。
私達子供は皆んな不安と恐怖しかなかった。
数分後に子供を守る側の内線専用の携帯が鳴った。
私の周りの子達は少し安心した顔をしていたが私は恐怖に縛られた。
【私だけ、電話の内容が聴こえてしまっていたからだ】
院長の取り押さえをしようとした職員達は投げ飛ばされたり、軽度の怪我を負った事で自分達の手ではどうにもならないと判断した職員達は警察に通報しようとした。しかし電線が切られていて電話が出来ないと言う。
近場の交番に援護を求めたいが下手な動きが取れない状態まで院長は興奮が凄い、そちらでどうにか出来ないか?と言うものであった。
私は、院長に気付かれずに職員が交番に届けを出す事は難しいと最初に思った。
まず、私たちを守る人手を警察に行かせてしまうと私たちが危険になりやすい事もあるし孤児院の外に院長先生に気付かれずに外に出るのはまず体格のいい大人はとても難しいのだ。
院長先生の部屋と職員室には大きな窓がある。そこから正門への入り口があり、周りには身を隠す場所は少ない。
大人なら見つかる。
そこで私は14歳という年齢という事や周りの気配に敏感な事と中学の部活は剣道部で主将である事や実は担任の先生と先生のツテで合気道と柔術を心得ている事もあり私がその役目を名乗り出した。
最初職員達は危険だと言ったが私の『結局、自分を守るのは自分自身。そしてその決意の強さ。院長先生が最近もっと変になってきてたのぐらい私には解ってた。偶に目の瞳孔が開ききって揺れてたよ。私はこの症状と似たの知ってる。いざとなれば、私は正当防衛や少年法で守られるから。私はこの子達を救いたい』そう言うと職員は無理はするなと言い、最悪、孤児院にある火事の警報機を鳴らすように指示をした。
私は職員から黒いパーカーを借り、外へ助けを求めて出て行き、その後なんとか交番へたどり着くと自分の生徒証で身分証をし警官に少し話をして孤児院に戻ってくると…
子供達を守りながら職員は怪我などをしていた。
守りきれなかった子達もいたのか何人かの子供も怪我を負っていた。
そこで私の意識は途切れた。
嗚呼、なんて大人は醜いんだと思いながら。
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