楽曲31 ページ35
あの後、少し仮眠を取って国広くんから軽食をもらい2人で話しながら食べてるとポストが鳴った。
堀川「何か郵便物がきたみたいですね…。僕が見てくるのでAちゃんは絶対安静にしててくださいね!ベッドから出たらダメですよ!良いですね⁉」
とキツく言いつけられそのまま待っていたら直ぐに国広くんは戻ってきた。少し厚い包みを手に持って。
丁度台本の入る大きさだし日にち的にもそろそろ台本が届いても良い頃だ。
もしかしたら台本かもしれない。
そう思い、私は食事を片すと国広くんが包みを私に手渡す。
彼も何なのか気になるのか「Aちゃん、これは…?」と訊いてきたので私はチラッと彼を見て答えた。
『多分、次の仕事関連…だと思う。そろそろ読み込みもしたいし普通の人なら覚えないと撮影に支障が出るから…。来ても可笑しくはない。』
そう言ってから、私は違和感を感じた。
この包み…
受け取った時に何故か台本らしいものが2つ入ってる気がする…
次の仕事は初の映画の話だから台本だとしたら1つだけ…。
他にはそういう関連の仕事があったとしても私は知らない…
ていうか、メールで伝えられてはいないと思うけど…。
個人での仕事は凄く大切にここの事務所は扱ってる。ましてや私達のバンドは過保護なぐらいだ。
だから何一つ取ってもまず個人と社長の話し合いから始まり個人の仕事を決定させてる。
姉さんと音色は特にそうだったし、私はそれ以上の厳重な扱いになってる。
因みに個人的仕事が決まっててバンド活動から学業と個別の仕事をしてるメンバーはまずは姉さん…
秋華姉さんが確か大学で音楽関連を学んでいて個人での仕事はモデルだ。
姉さんはスタイルが良いし、カメラマンの人への要求にもすぐに応えたりしてるから人気も高い。
海斗お兄ちゃんは大手企業とのコラボで成功。
その後は企業側が頼み込んで海斗お兄ちゃん専用のちょっとした部署を作り、その部署は海斗お兄ちゃんが率いてるコラボアクセ部署。海斗お兄ちゃんはアクセや小物の専属デザイナー。
海斗お兄ちゃんはアクセや小物にはこだわってるからぴったりだし、実はこの仕事もかなり稼いでる…と思う。
朔夜お兄ちゃんも同じ大手企業とのコラボでこっちは洋服のデザイナー。
経由は海斗お兄ちゃんと同じ。
海斗お兄ちゃんと朔夜お兄ちゃんの専攻は経済。
…まぁそれが一番妥当だ。孤児院にもしもがあったりバンド活動もいつまでも事務所に頼りっぱなしは嫌だもんね。
次は…
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