【雨宿り】4 ★ ページ16
「きゃははっ。ぬらりひょんそっくり〜。」
「怖くないの？」
「ぜーんぜんこわくないよ？」
女の子が絵札を見て笑っている。
その様子に、最近の子供の感性ってすごいなと思っていると、Aさんが、見て！と九尾の絵札を俺に見せつけてきて、微妙な気分になる。
「なんだよ。」
「久しぶりだなー。これ私のお気に入りだったの。なんだか不思議な縁を感じるよ。」
「縁じゃなくて、因縁じゃね？」
自分的には、九本の尻尾がある狐なんて二度とお目にかかりたくない。
「わたしはこれがすきー。」
「あ、それもいいよね。」
妖怪の好き嫌いってあるのかよと思いつつ、今度は女の子が絵札を一枚取って、Aさんに見せているのをちらっと覗く。
「何？」
「油すまし。」
「……。」
その小さな手に、酔っぱらいみたいな妖怪が…。
「私もこのベロの感じが好きだったぁ〜。」
「すっごくながいやつー。」
しかも二人でくすくす笑ってて、ちょっと気持ち悪い。
「早く並べて。もう読むよ？」
このままじゃAさんの妖怪講座になってしまいそうなので、読み札を手に二人を急かした。
「はーい！！」
Aさんが畳に並んだ絵札を容赦なく叩く。
時が経つのは早いもので、この白熱のカルタ大会は、女の子とAさんの一勝一敗で三回戦に突入していた。
「おねぇちゃん、はやいよ〜…。」
「これが大人の世界なの。」
ひらひらと絵札を見せびらかしながら、どや顔で女の子に視線を向ける。
「んもー、Aさん。ちょっとは手加減してやんねぇと。」
「妖怪カルタで負けるなんてあり得ない。不思議ちゃんだって強いよ？手を抜いたら負けちゃうもん。」
確かにこの女の子、Aさんとほぼ互角に戦うほど、とてもカルタが強い。
しかもなんとなく妖怪に詳しい気がするのだ。
「ちょうちん小僧とりたいなぁ〜。」
今だって、けっこうマイナーな妖怪の名前を口にするし。
「もう取りたい絵札は目の前に置いちゃいな。」
「あ、羽生くんずるい！ひいきだ。」
「だから子供相手にムキになんなって。」
ひいきなんて大人の使う日本語じゃないなと思いつつ、ほら。と、ちょうちん小僧の絵札を女の子の近くに置いた。
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鹿(プロフ) - みなみさん» そうなんですよ！はや九月。もうオータムもそこまでなので、そろそろお話を進められそう！＾＾ゆずの曲はまだ聞いたことがないのです。あまりCM見ないので… (2019年9月2日 17時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - あっという間に9月になってしまいましたね。A.C.が近づいてきていますね。どんなプログラムなんだろ。今更ですが、ゆずの「SEIMEI」って、平昌のゆづの「SEIMEI」からとっていたりするのかしら？CMで耳に目にする度に考えてしまいます。 (2019年9月1日 23時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» しっぽも役に立つ日が来ます絶対(笑)トロントへは行かないですが、遠距離って書いてて楽しいかも＾＾思いやりが生まれます。羽生さんの中身をもっとしりたいなあ〜…。もちろんオフレコで(笑) (2019年9月1日 9時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 更新ありがとうございます。深刻なのになんか面白い展開になってますね。ヒロインちゃん、トロントに行っちゃう？お母さんのOKというか、そういう人でないとゆづ本人が納得しないんじゃないかな。逆に、ゆづが選ぶ人はかなりの才色兼備な人ということ。ハードル高い！ (2019年8月31日 18時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» そろそろみなみさんからコメントきそうだなーって思ってました！(^_^)私は密かに、結婚しないんじゃないかなーって思ってます。そもそも人を本気で好きになったことなさそう(笑)それにお母さんのオッケーが出なきゃだめっぽくないですか？ (2019年8月31日 6時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2019年8月7日 17時
