【ラーメン】11 ☆ ページ11
「羽生くんの黒い衣装だってそうでしょ。金や紫、水色の装飾が混じってて、黒をより一層引き立ててた。」
「オリジンか…。」
「うん。とにかく、あの黒いラーメンがとっても美味しくて、また食べたいなって思ったの。それって、羽生くんも黒いけど、なんでかまた会いたくなるし、優しい一面もあるのと似てるなって。」
「それ褒めてんのかよ。」
「もちろんだよ。私今、もっともっと羽生くんを知りたいなって思ってるよ。」
そうなのだ。私は柄にもなく、過去も未来も考えずに、今の羽生くんとお付き合いしていくことに決めたのだ。
そのきっかけがブラックラーメンだったとしても、気持ちはとことん前向きだ。
「Aさん…。」
「だからずっと羽生くんの写真をホーム画面にしておくよ?」
消すなって言われなくても、きっと消さない。
「俺…何でかわかんねぇけど、Aさんを守らなきゃって思ってた。」
「何から?」
「…妖怪かな。」
ふと、羽生くんが首をかしげて呟く。
「でも襲われてないからね。」
「そのうち襲われるかもよ?コウくんという妖怪に。」
「やめてよ!」
昨日の今日で、幼なじみに襲われるとか。ある意味妖怪よりもたちが悪くて、冗談でも考えたくない。
「ごめん、俺も言ってて怖くなった。」
「もぅ…。」
それでなくても羽生くんはもうすぐトロントへ行ってしまって会えなくなるのに、無責任な発言はやめて欲しい。
「ねぇ。コウくんにプロポーズされたとき、俺の事少しでも思い出した?」
「え?」
「コウくんより、羽生くんの方がって、思ってくれてたらなぁって。」
……。
なんでこの人はこんなに的を得た発言をするのだろう。
確かに子供っぽいコウくんより、大人な羽生くんの方がいいなって思ったのは本当だ。
でも、あの時はこんな関係になるなんて思ってなかったから…。いや、彼に回りくどい言い訳は通用しないのはもう分かってる。ここは素直に認めよう。
「…思ったよ。」
「まじか。」
「でもそれは、私の周りの男性が、コウくんと羽生くんしかいないからだからね。比べる対象が二人だけなら、そう考えるのが普通でしょ。」
でも変な勘違いをされないよう、一応フォローはしておく。
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鹿(プロフ) - みなみさん» そうなんですよ!はや九月。もうオータムもそこまでなので、そろそろお話を進められそう!^^ゆずの曲はまだ聞いたことがないのです。あまりCM見ないので… (2019年9月2日 17時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - あっという間に9月になってしまいましたね。A.C.が近づいてきていますね。どんなプログラムなんだろ。今更ですが、ゆずの「SEIMEI」って、平昌のゆづの「SEIMEI」からとっていたりするのかしら?CMで耳に目にする度に考えてしまいます。 (2019年9月1日 23時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» しっぽも役に立つ日が来ます絶対(笑)トロントへは行かないですが、遠距離って書いてて楽しいかも^^思いやりが生まれます。羽生さんの中身をもっとしりたいなあ〜…。もちろんオフレコで(笑) (2019年9月1日 9時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 更新ありがとうございます。深刻なのになんか面白い展開になってますね。ヒロインちゃん、トロントに行っちゃう?お母さんのOKというか、そういう人でないとゆづ本人が納得しないんじゃないかな。逆に、ゆづが選ぶ人はかなりの才色兼備な人ということ。ハードル高い! (2019年8月31日 18時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» そろそろみなみさんからコメントきそうだなーって思ってました!(^_^)私は密かに、結婚しないんじゃないかなーって思ってます。そもそも人を本気で好きになったことなさそう(笑)それにお母さんのオッケーが出なきゃだめっぽくないですか? (2019年8月31日 6時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鹿 | 作成日時:2019年8月7日 17時