【昌磨からの手紙】1 ★ ページ27
★ゆづサイド
「ふーん、化粧水の販売数が右肩上がりじゃん。」
執務室で一人、大臣からの報告書に目を通す。
交易品として使用するようになってから1ヶ月。雪解け化粧水の評判は概ね好調のようだ。
「このままリピートし続けてくれたらいいけど。」
最初だけ良くても意味がない。継続してこその交易品だ。
気を抜かないよう大臣に言っておかないと…と思いながら、別の書類を手に取る。
「あ、昌磨から手紙だ。」
うもれてて気付かなかった。
国に帰ってからしばらくたったし、何か進展があったのかと、仕事中だけど中身が気になるので早速開いてみる。
ゆづくんへ。
たった今
すべてのことが解決しました。
けっこう迷惑かけ
てごめんね。
しょーま
「…なにこれ。」
兄弟そろって、読んだあとの感想が同じって…。
興味深く経過を見守っていた手前、自己完結みたくなっている内容に拍子抜けする。
「しかもどう解決したか書いてねーし。」
これじゃあ移住の許可が出たのかそうでないかがわからない。
しかも手紙の隅に変な鳥の絵なんか描いて、真剣味が全くないな。
心配して損した。
この件はもう終了だわ。
心の中で文句を言いつつ、手紙をたたんで机の端に置く。
そして、仕事を再開しようとしたら、不意にこの部屋の扉がノックされた。
「はーい。」
どうせ大臣か誰かだろうと、書類に視線を向けたまま返事をする。
ドアを開ける控えめな音が部屋に響いたので、相手の言葉を待っていると…。
「ゆづくん…。」
場違いなか細い女の子の声がして書類から視線を移す。
つかこの声…。
「さっとん?」
スケート仲間でもあり、この国の絶対的エースである小柄な女の子が立っていた。
「まっちーさんに、入っていいって言われたので…。」
「あ、そうなの。どーぞどーぞ。」
まっちーから許可が出たのなら問題ない。
俺は仕事を中断し、来客用のソファーにさっとんを促してから自分も向かいに座る。
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鹿(プロフ) - 心菜さん» お話しに触れていただいていありがとうございます!ちょこちょこ休憩的な話を挟んでしまうがゆえに、とても長くなってしまうという…。次移行なので、またよろしくお願いします!!私は神戸インだよ!! (2019年4月23日 18時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» もうトロントへ帰ってそうですね^^でも乙女だったなあ〜。いろいろ乙女だった。今度はいつ会えるのでしょうか。ショーには出てくれるのでしょうか!あ〜仙台行きたい! (2019年4月23日 18時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
心菜(プロフ) - 王女ちゃん1人でのお参りでも、国民の皆さんに喜んで貰えて良かった(^-^)色々応募しても何にも当たらない私ですが、1日乗車券は御用意頂けました。そしてFaoi幕張土日参加です (2019年4月22日 20時) (レス) id: 15da2c977a (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - ニュースで笑顔が見られましたね。束の間の実家滞在になるのかな。帰国している間にいろんなお仕事が詰まってそうですもんね。とりあえず、いい表情だったなと思いました。ここのところ情報チェックする余裕があまりなく、乗り遅れています。ゆづが元気ならそれでよし。 (2019年4月20日 23時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» そんなに壮大な話にはならないんですけどね。ちょっと昌磨さんの話を書きたかっただけなのに、変な方向にいってしまって^^;これが終わったら試合です!ご本人はもう仙台についたかなー?! (2019年4月18日 17時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鹿 | 作成日時:2019年3月18日 19時