【お世話】5 ★ ページ41
「今日キッズクラスを教えてる佳菜を見たけど、なかなかいい感じなんだよ。」
「佳菜子さまが…。」
「佳菜たっての希望なの。アイツ子供受けいいしさ。どうかな?」
小首をかしげながら尋ねたら、さすがにまっちーも色々思案しているのか、唇に手をあてて考えだした。
もちろん真面目な顔で。
「お城主催のスケート教室…。」
「子供達が国技に触れる大事な機会を作ってあげよーよ。」
机にごろんと突っ伏しながらまっちーの見解を伺う。
俺的には余裕でゴーサインが出ると思ってるんだけどなぁ。
「…分かりました。明日、大臣に法案として通してみます。スケート教室に伴うプレゼンテーションもこちらで作成いたしますので。」
「お、サンキュー。」
やったね!
まっちーが作ってくれるんなら決定したも同然だな。
良かった。思った通りすんなり決まりそうでほっとする。
これだと佳菜にもいい報告が出来そうだ。
「それはそうと王子。明日は来月のお城便りに載せる王子さまのインタビューを行う手はずになっておりますので。」
「あ、そうなんだ。」
いい気分のまま、仕事を再開しようとしていたのに、また書類を横に置くはめになる。
お城便りか…。
久しぶりのインタビューだから、アクセルの話しようかなと想像して、ちょっと顔がにやける。
「クワドアクセルを着氷したのがよほど嬉しいんですね。」
「え?そりゃね、ふふ。」
さすがまっちー、もう知ってるんだ。
4回転アクセル。
これが試合で認定されたら一生名前が残るし、ひょっとしたらプルシェンコの耳にだって入るかもしれない。
そうしたら氷の国に帰ってきてくれるかもという期待をしてしまう。
自分がスケートをすることで、どこかでこの国の事を思い出してくれたら…。
そんなきっかけになればなと思っていた。
夕食後、ふとAが気になったので、改装中の自室の上の階にある客間のような部屋でフェイと交信してみる。
しばらくここで寝起きすることをフェイにも伝えておかないとだめだし。
“フェイ、そっちの様子はどう?”
いつもと違う座り心地のソファーに腰掛けてそっと目を閉じたら、想像通りの声が耳に響く。
“もうゆづの部屋へ着く所だったのに”
あ、タイミングが悪かったか。
“そうなの?じゃあちょっと待ってるわ”
“そうしてよ”
窓を開けてフェイを迎え入れる準備をする。
すると暗闇から突然コウモリが現れた。
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鹿(プロフ) - yukiさん» 本当ですか?!うれしいです!!ひとつ、里帰りする話でも書きたいなーと思ったのですが、すんごい長くなりそうで今だ執筆に至っておりません(笑)ファンタジーは設定を気軽に無視できるので、書いてて楽しいです! (2022年1月1日 8時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - このシリーズが、大好きです。番外編とかあったら読みたいです。 (2021年12月30日 23時) (レス) id: e391a6e98e (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 私もリアルタイムで見てました\(^o^)/ノーミスしてさらにその上の事をしないと上位にはいけませんね。ジャンプを後半に持ってきたり、繋ぎも大事何だなーと思いました。でもやっぱり羽生さんは別格だ(笑) (2017年12月24日 21時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 女子フリー、みんなの頑張りに涙が滲みました。バンクーバー五輪の代表選考で中野友加里さんとあっこちゃんとの勝負を思い出しました。うう〜、本当に2枠しかないの?辛いですね〜。2位の2枠目は坂本さんが優位かな、とは思います。さっとん、本当におめでとう!! (2017年12月23日 23時) (レス) id: e2f297e7a8 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 羽生さん。今年の運勢、健康面あまり良くないんですよね。来年頑張って欲しいですね(・∀・)全日本はたぶん…チラ見かな(笑)女子は気になりますね!!狐さんの正体、かなり先になりそう?! (2017年12月21日 16時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鹿 | 作成日時:2017年11月18日 0時