【パパ】2 ページ21
「一花、パパありがとうは？」
「……。」
なんでここで黙る。
そして無言のままストローに喰いついた。
「一花、こっち来て座って飲みなさい。」
Aが手招きしてソファーに座らせる。
てかその前にさ、パパって呼びなさい。だろ？
とてとてと歩く後ろ姿を見たらかわいいとしか言えないけど。
「はぁ…。」
がっくりうなだれる。
そんな俺に気付いてるかは知らないけど一花が遠巻きにじーっと俺を見ている。
見つめ返すと、さっと視線を逸らされたが。
この反応…本人的には悪いと思ってるってことか？
言いたいけど、恥ずかしくて言えないとか？
「まさかな…。」
気を取り直して俺もソファーまで行く。
ごくごく飲んでる二人のかわいい我が子の頬をつんっとしてやると、なんとも言えない笑顔を見せてくれた。
「ゆづ…じゃない、パパ？ミルクタイムが終わったら私お風呂に入ってくるから、翔お願いね。」
「うん、いーよ。」
思い出したかのようにパパだって。ほんと頼むよ？
翔がご馳走の合図をしたので、Aから受け取ってゲップをさせる。
その間にAはお風呂へ。
小さな背中をさすりながら、一花もこんな頃があったなぁ〜としみじみしていると、ポケットに入れている俺のiPhoneが鳴った。
今手が離せないのに困ったな…。後でかけ直そうとそのまま放置していたら、不意にポケットに違和感を覚えて左下を向く。
すると小さな手が俺のジャージに…。
「わ！一花、何やってんの？！」
「おでんわ、いちか、でたぁーげる。」
「だめ！それおもちゃじゃないから！」
阻止しようにも、ふにゃふにゃ柔らかい翔を抱っこしてちゃ危なくて手を出せない。
「もちもち？」
しかも子供は素早い。器用に画面をスライドさせて、あろうことかiPhoneを繋げてしまった！しかも部屋の隅に移動して自分のワールドに入ろうとしてるっぽい！
「わー！返して！」
なんとか翔を落とさないように一花の後をついて行くと、微かに相手の声が聞こえてくる。
誰だろう…男性かな。
「うん、はにゅーいちかだよ？」
「一花、めっ！…もしもし。」
なんとか取り上げてすぐに代わる。
「いちかの、いちかの〜！」
すがり付いてくる娘を振りほどきながら、静かな場所…キッチンへ移動すると、リビングからじたんだを踏みながら怒りまくっている一花の泣き声が…。
そんな一花につられてか、翔までもが泣き出したからもう…めちゃくちゃだ。
おかげで電話の相手が誰なのか分からない。
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鹿(プロフ) - 厨二病さん» ありがとうございます＾＾羽生さんがなにかネタを提供してくれないかな〜と思う今日この頃。 (2018年4月5日 16時) (
レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
厨二病(プロフ) - すごく面白かったです！続編期待してます！ (2018年4月4日 0時) (レス) id: 660c61ccc2 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - マナさん» ありがとうございます！長かったですよね〜。写真も野球もそんなに詳しくない中、よく書いたなって自分でも思います＾＾ここはほぼ子育てルームになっているので、またネタができたら・・・。ギャグですけどね！ (2018年3月22日 16時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - ああああ 嘘でしょーーついに読み終わってしまった…これからでも続編書いていただきたい。。それほど素晴らしかった！！本当に面白かった！！これからも期待してますよー^^ (2018年3月20日 23時) (レス) id: 595eca3f4d (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 羽生さんの口調好きですわ〜。なよっぽい部分もありつつ、攻撃的な部分もありつつ。けっこう独特ですよね、方言でもないし。(*・∀・*)ノ (2017年8月19日 18時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2017年2月24日 18時
