釣り合いたい【NJ】 (ページ36)

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いつものように始まる朝。

今日は校門で、登校してくる生徒を迎えるために立っている、なんとも面倒…大変な当番だ。

ぞろぞろと、気だるそうに登校してくる生徒の中に
自然とAさんの姿を探してしまう。

でも、Aさんじゃなくて目が合ったのは

JM「おはようございます、せんせ？」

「おはよう、パク・ジミン」

昨日の帰り道を思い出した。

2人並んで歩く姿。

君が羨ましいよ、パク・ジミン。

なんとない顔をして、Aさんの隣で歩けるんだから。

パク・ジミンは、俺に挨拶したと思うと
ちょっと来てくれますか。と呼び出された。

他の先生に、ちょっと抜けます。と声をかけて
パク・ジミンに着いていく。

前を歩いていたジミンがくるりと振り返って

JM「アイツのこと、本気なの」

振り返った彼の目は、先生を見る目ではなくて。

驚いた、パク・ジミンはAさんの気持ちを知っているのか。

そして、俺を、男として敵対心を持って見ていることに。

「……今はなんとも言えない」

JM「あいつ、ナム先生が思ってるより本気だよ。泣かしたりしたら、許さないから」

JM「ナム先生って、そんなうじうじ考えないタイプだと思ってた」

それだけ言って、くるりと来た道を戻って行ったジミン。

ジミンにそう言われて、なんか心にしっくり来るものがあって。あ、そうだ、俺ってこんなうじうじタイプじゃないや。

頬に、ポタリと冷たいものが落ちてきた。

「ああ、今日は雨って言ってたな」

空を見上げて、そう呟いた。