釣り合いたい【NJ】 (ページ34)

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正直、ジミンの気持ちは嬉しくて仕方ない。

でも、こんなにも、人を好きになった事がない私には
いまナムジュン先生に向けているこの気持ちを

蔑ろにはしたくなかった。

ジミンに見送られて、家の近くに到着する。

家に帰って、玄関開けると真っ暗で
毎度毎度のことだけど、虚しくなる。

『ただいま』

玄関入ってすぐの和室から、線香の香りが漂う。

『おばあちゃん、ただいま』

電気を付けると、パッと明るくなる室内。

そこにあるのは、祖母の写真で。

『今日ね、ジミンに好きって言われたよ』

『あれ？好きは違うなー、でもそれっぽいこと』

『でも、やっぱり私はナムジュン先生の事が好きだなぁ。おばあちゃんは応援してくれる？』

今はまだ、叶うことは無いと思っている恋。

『明日は雨だから、傘忘れないようにしないとだね。』

おばあちゃんの写真に話しかけながら
テレビの電源をつけて、ニュースに目をやると
傘マークと、最高気温が表示されていた。

私には両親がいない。

育ての親である母方の祖母は、私が中学3年生の冬に帰らぬ人となった。