青い花 番外編

36 ページ37

Aside



稜｢うーす｣
貴｢あ、おはよ｣
拓｢その手どうした｣
稜｢うぉ、もう見つかった｣

拓弥が稜雅の手を指差して、
稜雅はその手を抑える。

稜｢引っかかれた｣
貴｢え、いつ？｣
稜｢今朝、家出る前｣
拓｢ティアラか｣
稜｢愛のムチ…｣

拓弥は救急箱を引っ張り出して
手際よく稜雅の手を消毒し始めた。


稜｢いって！！｣
拓｢…お前佑亮のとこ戻ってやったら？時間だよ｣

拓弥はあたしの方を見てそう言った。


拓｢佑亮、９時から収録だろ｣
貴｢あ、え、大丈夫？｣
拓｢もう終わる。｣
貴｢じゃ、じゃあ頼んだ…｣

拓弥と稜雅にいってきます、と言って
部屋を出てから佑亮が待つ楽屋に向かった。


貴｢………｣


拓弥って意外とみんなのこと
見てるんだよな…

この前、調子悪かった時も
拓弥も気づいたって海言ってたし

みんなの収録番組の時間とか覚えてるし…

｢超特急 ユースケ｣の名札がついた
楽屋のドアに手をかけて入る。

貴｢佑亮ー、もうそろそろだけどどう？｣
佑｢ん！大丈夫！｣
貴｢そっか｣
佑｢うん！｣


自分のだけじゃなくて
6人のも記憶してるんだもんなぁ、すごいや

でも、それって要はあたし1人で
7人の面倒見れてないってことだよね


佑｢A？どうかした？｣
貴｢あ、ううんなんでもない｣
佑｢そー？｣

思わず、声が出てしまって
スタッフさんがタイミングよく、迎えに来た。


貴｢行こっか｣
佑｢うん｣



-

37→←35

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す