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重｢ただいま｣
貴｢おかえり！…疲れ溜まってる？｣
重｢え？あ、あぁ｣
キッチンから出てきたAに
すぐに言われてもうた
重｢なぁ｣
貴｢うん？｣
重｢公表してよかったんかな｣
貴｢…わかんない｣
重｢アイドル失格なんかな｣
貴｢…座ろ｣
ソファに並んで座り、
Aがポケットから携帯を取り出した
貴｢公表してから、SNS見てないでしょ、大毅｣
重｢わざわざ見るもんでも｣
貴｢まぁね。怖いんでしょ｣
重｢…ん、ちょっと｣
やっぱり、なんて言いながら
携帯で青い鳥のアプリを開いたA
貴｢あたしも怖いよ｣
そう一言言って、俺の名前で検索をして
出てきたツイートは数え切れないほどの量
貴｢すごい量、見て｣
俺が見えやすいように傾けて見せてくれた画面には
肯定的な言葉、否定的な言葉、様々な言葉が並ぶ。
貴｢そりゃあ、ね、夢を与える仕事なわけで
否定的な意見があるのは100も承知。
けど、それでも一緒にいたいと思うよ｣
重｢でも、｣
貴｢じゃあ…離婚する？｣
重｢それは嫌や｣
貴｢あたしだって嫌｣
そう言って抱きついてきた腕は優しかった
重｢これでよかったんやろうか｣
貴｢…それは、大毅のこれから次第｣
重｢せやな｣
正直、まだ不安な俺の返事を聞いて
頭を2回軽くポンポンとしてくれたA
貴｢…よし、ほら、上着脱いじゃって！で、お風呂！｣
重｢一緒には入らへんの？｣
貴｢先に済ませてまーす｣
半ば強引に押し込められた脱衣場には
俺のタオルと下着と寝巻き
どうやら用意してあったらしい
細かいとこまで気を回してるのは
職業病と言うべきか、性格なのか。
まぁ、そういうとこが好きなんやけど
重｢…入ろ｣
脱いだ服を洗剤と一緒に洗濯機に入れて回し
浴室に入った。
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作者名：ぽんちゃ
| 作成日時：2020年5月26日 21時
