41. ページ41
-
貴｢あぁ…もう…｣
頭を冷やそうと歩いてたら
ついたのは3人でよく行く公園だった
ベンチに座って、頭を後ろにダラっと反らした
5分くらいたっただろうか
さすがに息が苦しくて頭を上げる
そのまま前をボーッと見てると
誰か人が歩く音が遠くから聞こえた
でも、音が聞こえる方を向く気になれず
靴が地面と擦れる音だけが耳に入る
この時間に散歩なんてする？
貴｢…それはあたしか｣
遠くにいるであろう人から見たら
あたしも同じように見られてんだろうなぁ
怒ったとはいえ、さすがに家飛び出すのは…
この格好もそうだし、大人としてだめだな
辰哉、めんどくせぇって思ってるだろうなぁ
亮平寝たかな
｢A！｣
名前を呼ばれて反射的に振り返ると
深｢探したよ｣
亮｢ママ！おそといっちゃめーよ！｣
貴｢え…｣
まさか、探しに来るなんて思ってなかった
深｢…帰ろ｣
貴｢え、あ…うん…｣
亮平を抱っこして半歩前を歩く辰哉の顔は
ただきれいな輪郭だけで、表情までは見えない
やっぱり怒ってるのかな
全然話してくれないしこっちも見ない
沈黙の中、家に着いて寝室まで3人で向かった
深｢亮平、ママ帰ってきたから寝よっか｣
亮｢うん！おやすみなさぁい｣
辰哉が横向きに寝転がり、
あたしとの間に寝る亮平のお腹を
優しくゆっくりのテンポで叩くと
数分後には寝息が聞こえた。
深｢A｣
貴｢…うん｣
深｢ごめんな、イライラさせちゃって｣
貴｢ううん、あたしもごめん、言い過ぎたし
家飛び出すなんて…子どもみたいなこと｣
深｢俺が悪いからいいの。…亮平泣いてたよ｣
貴｢ん、ごめん｣
深｢でも、ママ探すって泣き止んだんだぜ｣
貴｢…強い子だ｣
亮平の前髪を整えて優しく撫でる手
その手が止まった。
視線を感じるけど、辰哉の顔が見れない
ほんとに、大人気ないことしたから。
深｢A、こっち向いて｣
貴｢…ん、｣
深｢大好き｣
久しぶりにお互いの口が重なった気がした。
-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2176人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まる(プロフ) - 桜井サラさん» はじめまして、コメントありがとうございますー！そうなんですね！やってよかった☺️これからもよろしくお願いします！ (2021年9月28日 21時) (
レス) id: 260391a30d (このIDを非表示/違反報告)
桜井サラ(プロフ) - はじめまして、いつも楽しく読ませていただいてます！今日はじめてのおつかい見て、この作品の亮平くんのおつかい見てみたいなーと思ってたんです！嬉しいです😍楽しみにしてます！ (2021年9月26日 3時) (レス) @page45 id: aa947d258f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まる
| 作成日時：2021年5月12日 12時
