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この部屋で彼がずっと生活しているのなら、ここにあるベッドは当然彼のためにあるものだろう。それを彼が監視するためとはいえ、私に使わせてしまっては彼は一体どこで寝るというのか。

そう、あくまで私はそういう意味で聞いた質問だったのに当の彼は何故か顔をみるみるうちに青くさせた。


「…あ、あ、僕が今まで使ってたやつは汚いってこと…!?でも確かにそうだよね、僕みたいなのが寝ていたところに寝るだなんて生理的に嫌だよね、ごめんなんで気づかなかったんだろ…!うわぁぁぁ生きていてごめん…!」


なんでそうなるんですか。そう突っ込まずにはいられない瞬間だった。


「そういう意味で言ったんじゃないですよ。ただ、その、私がここを使ったらまふまふさんはどこで寝るのかなって思っただけです。」


半ば呆れ気味にそう言うと、彼はぱちくりと瞬きを1回した後、ふははっ!と笑い声をあげた。


「ふ、いや、ごめん笑っちゃって。だってまさか僕の心配をしてくれるだなんて思わなかったから…君さ、人が良いって言われない?なるせから聞いたよ、君がなるせ達にあっさり誘拐されたのだって優秀な君と違ってどうでもいい、いくらでも替えのきくような下っ端の構成員を助けようとしたからだったんでしょ?

今の僕の言い方で嫌な気持ちにさせていたらごめんね、でも本当に優しい子だなと思って。

___この世界には似合わないぐらい。」


その時、彼の私を見つめる赤い瞳に、哀れむような感情が込められた気がした。けれどそれはほんの一瞬で、すぐにまた優しい笑みに戻すとよいしょ、という声と共に椅子から立ち上がった。


「さっきも言った通り、僕の役目は君の監視をすることだけど、寝る時は流石に、ほら、Aは女性だし、一緒に寝るのはやっぱりまずいから僕は隣の空き部屋で寝るから安心して。
あ、でも扉には脱走防止用のレーザーとか色々仕組ませてあるから逃げないでよ?」

「…さすがに周到すぎません?」

「あはは、僕こういうの得意だから。あ、飲み物とってくるよ、Aは何がいい…って、っわ!」

「俺コーラで〜〜!!まふくんあざーす!」


彼が出口へと繋がる方の扉を開けようとしたタイミングで、勢いよく反対側から扉が開いた。

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時雨(プロフ) - なんさん» コメントありがとうございます!これからも何卒お付き合い頂けますと幸いです🙇‍♀️ (12月18日 10時) (レス) id: b85bf6c9d0 (このIDを非表示/違反報告)
なん(プロフ) - 更新めちゃくちゃ嬉しいです!作者さんのペースで更新頑張ってください! (12月17日 23時) (レス) @page48 id: 490d5409aa (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - FAMIRAさん» コメントありがとうございます!頑張りますのでこれからも何卒よろしくお願い致します😭😭😭 (2022年10月31日 22時) (レス) id: b85bf6c9d0 (このIDを非表示/違反報告)
FAMIRA - すごく面白いです!(๑>◡<๑)更新、ファイト!です!٩( 'ω' )و (2022年9月8日 17時) (レス) @page40 id: 58cb53495b (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - Yuさん» コメントありがとうございます!わわわ丁寧に褒めて頂けて恐縮です泣 これからもお読みいただけますと幸いです…! (2021年10月22日 18時) (レス) @page23 id: 27a105a2bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨 | 作者ホームページ:***  
作成日時:2019年9月4日 17時

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