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どれくらい経っただろうか。
AFOの手が、頭に乗った。撫でられた。
そこまでははっきりと覚えている。
覚えているのだ。
だが、その後の記憶が、靄のかかったようで。
まるでビデオの早送り再生のように、その後の出来事は瞬く間に起こっていたのだから。
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暗かった、ただ、暗かった。
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爽やかな風に頬を撫でられる。囁かな虫の声が聞こえる。
アスファルトで舗装された道路に、目の前に見える交差点。
星の輝く綺麗な空。
満月。
そんな中、突然意識が浮上した。
しばらく経っても淡くしかことの状況を理解出来ないことに、特に慌てることも無く「ああ夢なのか」と悟った。
夢特有のぼやけた頭、上手く動かせない足。瞬く間に変わる情景。
まあ別にそれはいいのだ。夢の中なのだから当たり前。そう自分の中で納得させた。
でも、それでも、こればかりは流石に私も理解出来なかった。
たとえ、夢だとしても。
理解出来なかった。
したくなかったんだ。
腕の中にある、生暖かさ。
その方へと視線を移す。
そこにあったものは、
見開かれたままの瞳。
透き通るような肌。
濁っている瞳。
黒曜石のように綺麗な髪の毛。
私のことを睨む瞳。
だらりと垂れた手。
その手からぽたぽたとたれていた。
目の前いっぱいに広がる、赤。
私の腕に抱かれた、その少年は、息をしていなかった。勿論、拍動すら感じられなかった。
『生きている』という証拠が、何も見つからない。
理解が追いつかなかった。
何故、何故。何故私の腕の中で人が死んでいる。
腕に抱かれた、黒髪で顔の整った少年。その目は、ぎょろりと私のことを一身に見ていた。
瞳が飛び出してしまいそうなほど見開かれていて、その瞳は泥のように濁っていて、生気をまるで感じられなかった。
しかし、その生気のなさとは裏腹に、何か強い感情を感じとれる。
一直線に見つめる、私への感情が。
それは、憎悪か。憤怒か。はたまた悲憤か。
ぽたぽたと、また、垂れた赤がアスファルトを染める。
どちらの身体のものなのかは、もう定かでは無い。
それに、そんなことはどうだっていいのだ。
震えて、腕に力が入らなくなって、少年を地面へと落としてしまった。
グシャッと音がした。
もういい、早く、早くこの地獄を終わらせてくれ。
横たわる少年からの視線を遮るように、私は目を瞑った。
続く (更新停止中)
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消しゴム頭(イレイザー) - 本当にまたもやお久しぶりです!!しろのねさんは去年だったんですね!私はもうすぐ新生活!です!不安でしょうがない!更新ありがとうございます！悲しい、辛い！！！( >д<)先生、直接弄るって、、むごすぎる、！電話はとっても尊かった!悪夢は早く覚めてあげてくれっ(泣) (3月28日 17時) (
レス) @page7 id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
しろのね(プロフ) - 消しゴム頭(イレイザー)さん» お久しぶりです〜！受験本当にお疲れ様でした！！自分は去年だったので、もう受験から1年経つのかとビックリしてます…AFOには蝶よりも花よりも丁重に育てて欲しいものですね…… (1月22日 0時) (レス) id: 820952e0de (このIDを非表示/違反報告)
消しゴム頭(イレイザー) - お久しぶりですっ！！たくさん更新しててくれて今一気に読みました！本当はもっと早く読みたかったんですけど、入試で忙しくて…。でも多分受かりましたよ！多分！！悲しい場面に入ってますね泣いちゃう。本当に、先生やめてくれ…！誘拐するなら優しく育ててよ！ (1月21日 1時) (レス) @page3 id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろの | 作成日時：2024年1月16日 22時
